ここでは、クラミジアの治療で用いられる抗生物質について解説します。


このセクションでは、抗生物質の基本について詳しく説明します。抗生物質がどのように機能するか、細菌とウイルスの違いについて理解しましょう。


◆一般名ジスロマック:アジスロマイシンクラリス:クラリスロマイシン

クラリス錠の有効成分であるクラリスロマイシンは様々な種類がある抗菌薬のうちマクロライド系抗生物質に分類される医薬品成分です。

同じ成分の薬です。どちらも先発品です。製造会社が異なりますがどちらもクラリスロマイシンであることには変わりありません。薬価には多少の違いがありますが、先発品とジェネリック薬ほどの大きな差はありません。

マクロライド系抗生物質のFIはありませんが、関係しそうな下記のFIが使えそうです。

ペニシリンは1928年に発見された初めての抗生物質です。
しかし、ペニシリンに耐性をもつ菌が出現したことにより、セファロスポリン系やマクロライド系といったさまざまな種類の抗生物質が開発されました。

クラミジア・トラコマチスという細菌が原因のため、治療は抗生物質の内服がメインです。抗生物質とは、細菌の作用を弱くしたり壊したりする薬で、クラミジアには作用を抑えるものが処方されます。

ものもらいや結膜炎に効果が期待できる抗生物質はつぎのとおりです。

CYPに関連した相互作用が少ない『ジスロマック』ですが、や『ネオーラル(一般名:シクロスポリン)』との併用では血中濃度の上昇が報告されています2,5)。いずれも『クラリス』より影響は小さいですが、厳密なコントロールが必要な薬のため注意が必要です。

さて、クラリスが多用されることで何が起こるか。最大の問題は「耐性菌」です。ピロリ菌1次除菌の失敗率が年々上がっているのはクラリス耐性株が増えているからであり、世界保健機関(WHO)が2017年2月に公表した「最も重要な薬剤耐性菌12種」の一つが「クラリスロマイシン耐性ピロリ菌」です(「」参照)。クラリスはマイコプラズマ肺炎の切り札の地位を長年維持していましたが、最近では半数以上がクラリス耐性と言われています。同じく切り札として用いられるクラミジア(クラミドフィラ)にもクラリス無効例が増えてきています。もちろん副作用も少なくありません(注)。

ニューマクロライドで併用禁忌となっている薬剤がジスロマックではそうなっていません。

レジオネラ症は、レジオネラ肺炎を引き起こす。レジオネラ肺炎は市中肺炎の1~10%を占め、致死率は6.4%という報告もある。『JAID/JSC感染症治療ガイド2023』では、第1選択薬として、キノロン系抗菌薬(レボフロキサシン、シプロフロキサシン、ラスクフロキサシン、パズフロキサシン)、マクロライド系抗菌薬(アジスロマイシン)が推奨されている。しかし、これらの薬剤による単剤療法や併用療法の有効性の違いは明らかになっていない。そこで、忽那 賢志氏(大阪大学大学院医学系研究科 感染制御学 教授)らの研究グループは、DPCデータを用いて、レジオネラ症に対するキノロン系抗菌薬単独、マクロライド系抗菌薬単独、これらの併用の有効性を比較した。その結果、併用療法と単剤療法には有効性の違いがみられなかった。本研究結果は、International Journal of Infectious Diseases誌オンライン版2024年2月15日号で報告された。

研究グループはDPCデータを用いて、2014年4月1日~2021年3月31日までにレジオネラ症により入院した3,560例の患者情報を分析した。対象患者を入院から2日以内に投与された抗菌薬に基づき、キノロン系単独群(2,221例)、マクロライド系単独群(775例)、併用群(564例)に分類した。傾向スコアを用いた逆確率重み付け法により、併用群を対照として院内死亡率、入院期間、入院費用を比較した。

主な結果は以下のとおり。

・調整後の院内死亡率は、キノロン系単独群4.6%、マクロライド系単独群3.1%、併用群4.5%であり、併用群と各単独群との間に有意差は認められなかった。
・調整後の入院期間は、それぞれ12日、11日、13日であり、併用群と各単独群との間に有意差は認められなかった。
・調整後の入院費用は、それぞれ53万4千円、50万9千円、55万7千円であり、併用群と各単独群との間に有意差は認められなかった。

著者らは、本研究結果について「レジオネラ症の治療において、キノロン系抗菌薬とマクロライド系抗菌薬を併用しても、単独療法と比較して大きな利点がないことが示唆された。副作用が増加する可能性を考慮すると、併用療法を選択する際には慎重な検討が必要である」とまとめた。

マクロライド系抗生物質はクラリスロマイシンの他にエリスロマイシンやアジスロマイシンなどがあり、これらの成分はヒトにはなく細菌にはあるリボソームと呼ばれるタンパク質-RNA複合体の働きを阻害することで細菌の増殖を抑えます。


アジスロマイシンのMIC値は<4から>256μg/mL、クラリスロマイシン

したがって、ジスロマック(アジスロマイシン)は静菌作用はあるが歯周病の治癒はしない。という結論になります。

クラリスロマイシン(clarithromycin)、ロキシスロマイシン(roxithromycin)、 15員環ではアジスロマイシン ..

第一選択は、使用実績、エビデンスに優れたエリスロマイシン(EM)ですが、クラリスやロキシスロマイシン(RXM)、ジスロマック等を用いる場合もあります。この点、いずれも適応外使用ですが、クラリスロマイシンは2011年9月、厚労省保険局医療課より好中球性炎症性気道疾患(COPDやDPB等)に使用した場合、保険審査上認めるとの通知が出されています。

ン,クラリスロマイシンが無効でアジスロマイシンが奏効した難治性気道感染症

ニューキノロン系抗生剤は、マクロライド耐性菌に対して効果を発揮します。ニューキノロン系は、成長過程の小児の関節や軟骨に影響する可能性があるため用いることはできませんが、トスフロキサシン(オゼックス)という薬については小児でも使用ができます。ちなみにオゼックスはイチゴ味でとてもおいしいです。

クラリスロマイシン(薬剤名:クラリス); アジスロマイシン(薬剤名:ジスロマック) ..

・腸内細菌への影響
ヒトの腸内には約3万種の腸内細菌が生息していると言われています。それらは悪玉菌、善玉菌、日和見菌に分類でき、バランスを取りながらある種の生態系を形成し、病気や老化から体を守っています。抗生物質の服用によりそのバランスがくずれたり、腸内フローラが死滅してしまったりすることで有害な作用を引き起こします。なかでも移植患者さんの場合は、長引く下痢には注意が必要です。思った以上の脱水が伴うことで、免疫抑制剤の血中濃度が不安定になったり、腎臓への負担を大きくしたりします。

クラリスロマイシン(CAM)、15員環系のアジスロマイシン(AZM)などがあり、今日のML薬の主流となっています。 ◇ML薬の有効菌種

なお、ジョサマイシンに対する耐性菌は他のマクロライド系抗生剤にも交差耐性を示すことが確かめられています。
また、ジョサマイシンは、ブドウ球菌のマクロライド耐性を誘導しない耐性非誘導型の抗生物質とされています。

グラム陽性球菌スペクトラムを強化したのがクラリスロマイシン、グラム陰性桿菌やクラミジアなどへスペクトラムを広げたのが、アジスロマイシン。

フルマウスディスインフェクションと呼ばれる歯周治療があります。これは抗生物質を服用し、体内に生息することが出来る一部の歯周病原菌の活動を抑制し、物理的なプロフェッショナルクリーニングによってプラーク(バイオフィルム)を一層していく治療法です。

(アジスロマイシン)が推奨されている。しかし、これらの薬剤による単剤療法や併用療法の有効性の違い ..

実際、『クラリス』では相互作用による血中濃度の上昇が報告されている3)や4)、『テオドール(一般名:テオフィリン)』4)といった薬について、『ジスロマック』であればほとんど影響しないことが報告されています2,5)。
また、DOACを使っている患者においても、『ジスロマック』で治療を受けた人は『クラリス』で治療を受けた人より出血リスクが低かったという報告もあります6)。

それぞれ、つぎのような薬があります。 マクロライド系:クラリスロマイシン、アジスロマイシン ..

ガイドラインによると、クラリスの方が選択順位が高く、ジスロマックは代替薬という位置付けです。

ジスロマック(アジスロマイシン)、エリスロシン(エリスロマイシン)、クラリス(クラリスロマイシン)など

『ジスロマック』は白血球などの食細胞に取り込まれた後、感染部位に集まって長時間留まる性質があります。そのため錠剤であれば3日間、ドライシロップであれば1回服用するだけで、効果が7日間続きます2,7)。
治療期間中は1日2回で服用を続けなければならない『クラリス』よりも、服薬の手間は少なくて済みます。

※7日間の効果を得るための服用回数・期間
ジスロマックの錠剤・・・・・・・・1日1回を3日間
ジスロマックのドライシロップ・・・1回のみ
クラリス・・・・・・・・・・・・・1日2回を7日間

歯周病に抗生物質(ジスロマック/アジスロマイシン)は効くのか?

クラリスは、併用注意薬(一緒に内服する場合は注意しなければならない薬)や、併用禁忌薬(一緒に内服してはいけない薬)が非常に多いです。ここには書ききれないほど多くの種類がありますので、常用薬がある方は医療機関を受診する際に必ず申し出るようにしてください。

クラリスロマイシンとジスロマックってどちらが強い抗生剤になるんですか?

クラリスロマイシンは、エリスロマイシンのラクトン環の6位水酸基をO-メチル化した半合成マクロライド系抗生物質です。

それともクラリスロマイシン? (medicina 54巻1号) | 医書.jp

百日咳菌に対する治療として、生後6カ月以上の患者にはエリスロマイシン、クラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬が用いられる。これらは特にカタル期では有効である。新生児ではこれらの抗菌薬は肥厚性幽門狭窄症を考慮してアジスロマイシンでの治療が奨められる(詳しくは成書参照)。通常、患者からの菌排出は咳の開始から約3週間持続するが、エリスロマイシンなどによる適切な治療により、服用開始から5日後には菌の分離はほぼ陰性となる。耐性菌の出現を防ぐため、原則として感受性を確認し疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめることとする(2018年現在、わが国ではマクロライド耐性菌の出現は認められていない)。痙咳に対しては鎮咳去痰剤、場合により気管支拡張剤などが使われる。

与群(1回 200 mg, 1日2回14日間投与)との比較試験

エリスロマイシンAの誘導体であって、従来のマクロライドにみられる酸に対する不安定性を改善したことによって、胃酸に対して安定となり、高い血中濃度を示し、経口吸収性、組織移行性に優れ、持続性の強い生体内抗菌力を示すとされています。

は<1から>32μg/mLであり、それぞれのMAC感受性は、アジスロマイ

『クラリス』は、錠剤・粉薬どちらも『ジスロマック』より安価です。後発(ジェネリック)医薬品でも「クラリスロマイシン」の方が安く、経済的負担は少なく抑えることができます。
こともあります。こういった際には薬の値段も考慮が必要です。