フォシーガの心不全への効果について、ここまで解説したことをまとめました。
慢性心不全や糖尿病などの治療に用いるフォシーガ錠、「左室駆出率の保たれた慢性心不全」患者にも投与可能とする。このため、これまで「左室駆出率の数値」などのレセプト記載を求めていたが、不要とする—。
フォシーガと心不全に関連してよくある質問にお答えしていきます。
心不全では、線維芽細胞という炎症を起こす機能を持つ細胞が過剰に増殖することで、細胞外マトリックスという物質が増加し心機能に悪影響を及ぼすことがあります。
DAPA-CKD試験の日本の治験統括医師であり、日本腎臓学会理事長の柏原直樹先生は次のように述べています。「慢性腎臓病患者さんにおいて、2型糖尿病合併の有無に関わらず、腎不全への移行抑制、心血管イベントおよび全死亡に対するダパグリフロジンの有効性が示されました。慢性腎臓病患者さんを対象としたこれまでの試験の中でも画期的な試験であり、ランドマークとなるものです。今回の承認は日本の多くの慢性腎臓病患者さんにとって大きな希望となります」。
効能又は効果において、「ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者
フォシーガ(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)は、ナトリウム・グルコース共輸送体(SGLT)2を選択的に阻害する薬剤です。
SGLT2とは、腎臓の近位尿細管におけるグルコース(糖)の再吸収で重要な役割を担う輸送体です。フォシーガは、SGLT2を競合的かつ可逆的に阻害してグルコースの再吸収を抑制し、尿中グルコース排泄を促すことにより、血糖コントロールを改善します。
また、体液量の補正や血圧低下、血行動態の改善などさまざまな作用により、慢性心不全や慢性腎臓病を改善する効果も期待できます。
なお、「フォシーガ(forxiga)」という名称は、患者さまのため・患者さまの家族のため・医師のためを表す「for」と、inhibit glucose absorption(糖の吸収を阻害する)の頭文字の「iga」を掛け合わせる(x)ことで、既存の血糖降下薬にはない新たな作用であることを表現しているそうです。
・糖尿病治療では5㎎または10㎎
・慢性心不全治療、慢性腎臓病治療では10㎎
・ダイエットの場合は5㎎または10㎎
フォシーガは、心血管死または心不全による入院を含む心不全の悪化による複合リスクを統
アストラゼネカのバイオファーマ研究開発担当エグゼクティブバイスプレジデントであるMene Pangalosは次のように述べています。「本承認は、慢性腎臓病の患者さんの予後を改善するという当社の目標の実現に向けた重要な一歩となりました。当社は、フォシーガのような新薬によって標準治療を向上させるとともに、時に患者さんを衰弱させ、生命を脅かす慢性腎臓病の予防および早期診断にも取り組んでいます」。
アストラゼネカと小野薬品工業は、選択的SGLT2阻害薬「フォシーガ錠5mg、10mg」(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)について、既承認の慢性心不全の「効能又は効果に関連する注意」に記載の「左室駆出率」に関する記載を削除、およびそれに関連する情報を追記し、日本における電子化された添付文書を改訂した。
○慢性心不全ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。 ○慢性腎臓病ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く。 5
「フォシーガ錠5mg」および「同錠10mg 」(一般名: ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)は、▼2型糖尿病▼1型糖尿病▼慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)▼慢性腎臓病(ただし、末期腎不全または透析施行中の患者を除く)—に対する効能・効果が認められています。
第Ⅲ相DAPA-CKD試験においてフォシーガは、CKDステージ2~4、かつ尿中アルブミン排泄の増加を認める患者さんを対象に、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEi)もしくはアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB) との併用で、腎機能の悪化、末期腎不全 への進行、心血管死または腎不全による死亡のいずれかの発生による複合主要評価項目のリスクを、プラセボと比較して、39%低下させました (絶対リスク減少率 [ARR]=5.3%, p 9。フォシーガの安全性と忍容性は、これまでに確認されている安全性プロファイルと一貫していました。
心不全患者において SGLT2 阻害薬を使用する場合、各薬剤の添付文書および本
アストラゼネカの子会社であるアストラゼネカ株式会社は、2013年、フォシーガに関して、小野薬品工業株式会社と日本におけるコ・プロモーション契約を締結。同契約に基づき、小野薬品工業株式会社は、フォシーガ錠の日本における流通および販売を担い、アストラゼネカ株式会社と2型糖尿病および1型糖尿病においてコ・プロモーションを実施している。両社は慢性心不全においてもコ・プロモーションを実施するとしている。
フォシーガ(ダパグリフロジン)の作用機序【糖尿病/心不全/CKD】
フォシーガ は、 および においても2型糖尿病合併の有無に関わらず、CKDの治療薬として承認を取得しており、現在世界のその他の国においても審査が進行中です。フォシーガは2型糖尿病成人患者さんの血糖コントロールを改善する食事および運動療法の補助療法、および1型糖尿病 の成人患者さんに対するインスリンの補助療法を適応としています。また、本剤は2型糖尿病合併の有無に関わらず、左室駆出率が低下した慢性心不全の成人患者さんの治療薬としても承認されています。
[PDF] 慢性心不全治療薬としての SGLT-2 阻害薬について
日本で承認されているフォシーガの効能・効果は、「2型糖尿病」、「1型糖尿病」、「慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)、および「慢性腎臓病(ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く)」。
SGLT-2 阻害薬のフォシーガ錠が 2020 年に慢性心不全の効能が追加承認され、翌年にジ
これにより、フォシーガは心臓に直接作用して炎症を抑制し、心機能に良い影響をもたらすことが確認されています。
<慢性心不全、慢性腎臓病> 通常、成人にはダパグリフロジンとして10mgを1日1回経口投与する。
アストラゼネカの子会社であるアストラゼネカ株式会社は、2013年、フォシーガに関して、小野薬品工業株式会社 と日本におけるコ・プロモーション契約を締結しました。本契約に基づき、小野薬品工業株式会社はフォシーガの日本における流通および販売を担い、アストラゼネカ株式会社と2型糖尿病、1型糖尿病および慢性心不全においてコ・プロモーションを実施しています。両社は慢性腎臓病においてもコ・プロモーションを行います。
ダパグリフロジン(フォシーガR)は心不全の治療に効果がありますか?
フォシーガは、腎臓で行われる糖の再吸収という工程を抑制し、尿に糖が排出されないようにする体内の働きを阻止します。
この工程が抑制されると糖が尿から排出されるようになり、糖とともに水分も一緒に排出されるため尿量が増加します。
これにより体内の水分量や血液量が減少し、心臓の負担軽減やうっ血の改善につながるのです。
その結果、フォシーガの腎臓への働きは、間接的に心不全を改善する効果になっています。
SGLT2阻害薬フォシーガ、日本で慢性心不全の承認取得/AZ・小野
10㎎から投与される理由は、慢性心不全や慢性腎臓病においては5㎎での有効性が認められていないためです。
フォシーガ錠5mg(小野薬品工業株式会社)の基本情報・副作用
DAPA-HF試験は、フォシーガの心血管および腎に対する効果を評価する臨床プログラム「DapaCare」の一部。同プログラムではまた、第3相DAPA-CKD試験において慢性腎臓病患者の治療を検証している。さらに、第3相DELIVER試験において左室駆出率が保持された心不全患者の治療についても検証中であり、2021年後半に結果が出る見込みだ。
通常、成人にはダパグリフロジンとして10mgを1日1回経口投与する。 その他の
このうち「慢性心不全」の対象については、これまで「左室駆出率の保たれた慢性心不全における本薬の有効性・安全性は確立していない」とされ、「左室駆出率の低下した慢性心不全患者」のみが投与対象となっていました。
フォシーガ錠5mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)
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ダパグリフロジン(フォシーガR)5mgと10mgの違いは何ですか?
院長である私自身も使用したことがありますが、わずかに胸やけをしたこと以外副作用はなく、その影響か軽度食欲不振が起こりやや痩せたという印象です。手軽にできる分お勧めですが、運動及び食事制限も重要と感じております。
フォシーガ錠5mg|一般的な治療薬【臨床研究情報ポータルサイト】
フォシーガは、2型糖尿病だけでなく1型糖尿病にも適応があり、慢性心不全や慢性腎臓病の治療にも使用される薬剤です。血糖降下作用がインスリンに依存しないため、単独で用いる場合は低血糖の発生リスクが低いとされています。糖尿病の有無に関係なく左室駆出率の低下した慢性心不全に適しており、標準的な治療に追加することで予後の改善が期待できます。また、食事の影響を受けないため、食前でも食後でも服用できるという利点もあります。
・この薬は、腎臓のSGLT2※のはたらきを阻害して尿と一緒に糖を排出する
フォシーガは、2型糖尿病、1型糖尿病、慢性心不全(慢性心不全の標準的な治療を受けている場合に限る)、慢性腎臓病(末期腎不全または透析施行中の場合を除く)に適応があります。
効能効果ごとの用法用量は、以下のとおりです。
ことで血糖値を下げたり、水分量の調節やその他さまざまな作用によって、慢
しかし今般、臨床試験の結果「「左室駆出率の保たれた慢性心不全における本薬の有効性・安全性」が確立されたことから、次のように「効能または効果に関連する注意」に見直しが行われました。
フォシーガ錠5mg(アストラゼネカ株式会社)| 処方薬 | お薬検索
フォシーガは、心血管死または心不全による入院を含む心不全の悪化による複合リスクを統計学的に有意に低下させた、初めてのSGLT2阻害剤。米国食品医薬品局、欧州医薬品庁などで、左室駆出率が低下した心不全の治療薬として承認されている。