本邦でICS単剤・マクロライド系抗菌薬はCOPDに保険適用ではなく、クラリスロマイシンが好中球性炎症性気道疾患


1.管理目標
2.管理計画
a.原因物質(危険因子)の特定とその回避
b.重症度の評価および治療計画
c.長期管理
3.気流閉塞の基準を満たさない場合


DIクイズ3:(A)COPDへのマクロライド少量長期療法:日経DI

内服薬はCOPDの治療においては吸入薬の補助的な役割で使われることがほとんどです。喀痰調整薬とマクロライド系の抗菌薬が使用されます。
喀痰調整薬はCOPDの方の痰の量を抑え、痰を出やすくします。またCOPD急性増悪の既往がある方の増悪を抑制し、生活の質を良くする作用があることも知られています。
マクロライド系の抗菌薬(クラリスロマイシン、エリスロマイシン、アジスロマイシン)は気管支に悪さをする細菌を殺菌する作用もあるのですが、それに加えて気道炎症を抑える作用、痰の量を減らす作用、痰を排出しやすくする作用(自浄能力改善作用)があることが知られています。特に頻繁に肺炎などの気道感染症を繰り返す症例に有効です。使用前には必ず痰の検査を行い、非結核性抗酸菌などの慢性気道感染を起こす菌がいないことを確認します。

COPDの薬物治療で大事なのは吸入薬です。中でも治療の主役は長時間作用性抗コリン薬(LAMA)と長時間作用性β2刺激薬(LABA)で、必要な症例には吸入ステロイド(ICS)が使用されます。たくさんの吸入薬を吸うのは大変なので、治療には複数の薬剤が入ったデバイス(吸入薬を吸うための容器)を使用します。主な組み合わせはLABA/LAMA、ICS/LABA/LAMAであることがほとんどです。
LAMAとLABAは気管支拡張剤といって、気管支を拡げる薬です。COPDは気管支がつぶれやすく、虚脱してしまう病気ですので、気管支を拡げることで息切れなどの症状を緩和することができます。またLAMAは気道の粘膜の腺組織からの分泌物を抑え「痰」を少なくし、LABAは気道の上皮の線毛の動きを強くすることで「痰」を外に出しやすくする作用があります。さらにLAMA/LABAを併用することでお互いの作用に好影響を与えることが知られており、上記の気管支拡張作用、「痰」を改善させる作用が増強されることがわかっています。当院でも一定の症状があるような患者さんはLAMA/LABAで治療を開始しています。
吸入ステロイド(ICS)は気道の炎症を抑える吸入薬です。特に気管支喘息では重要な薬剤ですが、COPDはあくまで補助的に使用します。重症のCOPDではICSが肺炎のリスクになる可能性があるからです。ICSがCOPDで必要なのは気管支喘息の合併が考えられるときです。またCOPD急性増悪のように発作的な呼吸状態の悪化があった方も使用されます。COPDの方へのICSの使用は注意が必要ですが、気管支喘息の合併が疑われるときはむしろ使わなければなりません。気管支喘息の治療の項でも記載したのですが、気管支喘息にICSを使用しないでLABAを使用すると、LABAだけでなく気管支喘息発作の時に使用する短時間作用性β2刺激薬(SABA)も効きづらくなってしまい、気管支喘息発作の際に命にかかわることがあるためです。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)を含む好中球性炎症性気道疾患にクラリスロマイシンの使用が認められる -重症COPD治療法の開発- ..

A.原因物質曝露からの回避
b.薬物療法
c.非薬物療法
1.ワクチン
a.インフルエンザワクチン
b.肺炎球菌ワクチン
c.インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの併用
2.薬物療法
a.気管支拡張薬(SAMA およびSABA、LAMA、LABA、LAMA/LABA 配合薬、テオフィリン)
b.グルココルチコイド(配合薬を含む)
c.喀痰調整薬
d.マクロライド系抗菌薬
e.吸入指導

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の急性増悪は気道の細菌やウイルス感染による気道炎症、喀痰増加、気道平滑筋収縮などで惹起される。安定期管理薬として使用される長時間作用性抗コリン薬あるいは長時間作用性β2刺激薬には増悪予防作用がある。喘息合併例には吸入ステロイド薬が併用される。マクロライド系薬には安定期管理薬を使用している患者の増悪抑制作用が報告され、管理薬の併用でも増悪を予防できない症例ではマクロライド系薬の追加が考慮される。マクロライド系薬の使用に際して、耐性化や消化器症状などの副反応に対する注意が必要である。

[PDF] JAID/JSC 感染症治療ガイドライン―呼吸器感染症

3.非薬物療法
a.呼吸リハビリテーション
b.身体活動性の向上と維持
c.セルフマネジメント教育
d.栄養管理
e.酸素療法
f.換気補助療法
g.外科・内視鏡療法
4.喘息合併COPDの管理
a.喘息を疑う場合と成人喘息の治療
b.喘息を合併する場合のCOPDの治療
5.全身併存症および肺合併症への対応
a.併存症の管理
b.肺合併症の管理
6.在宅管理
a.在宅医療の目的
b.在宅医療の対象者と提供者
c.在宅療養をサポートする社会的資源
d.在宅管理の効果
7.終末期COPDへの対応
a.終末期・最終末期の考え方
b.終末期のトータルペインと多職種連携チーム医療
c.Advance Care Planning
d.緩和ケアと呼吸リハビリテーションの導入
e.終末期COPDの呼吸困難への対処
8.災害時の対応
a.災害時の特徴
b.平常時からの対策
c.地域システムの整備
d.医療機器業者との連携
e.災害の遷延化

禁煙をしてCOPD治療薬の使用を開始すると劇的に症状が改善することがよくあります。ここで油断して喫煙を再開すると直ちに症状が再燃します。COPDは完全に治る疾患ではありません。呼吸状態を良好に保つためには継続的努力が必要です。禁煙と適切な治療を続けましょう。

高齢者や,COPD・陳旧性肺結核など肺に基礎疾患を有する患者の場合は ..

1.増悪の定義・診断・原因
a.定 義
b.病 態
c.診 断
d.原 因
2.増悪の重症度判定・入院の適応
a.増悪の重症度判定
b.増悪時に必要な検査
c.入院の適応
3.増悪期の薬物療法(気道分泌への対応を含む)
a.気管支拡張薬
b.グルココルチコイド
c.抗菌薬
d.その他の薬剤
e.気道分泌への対処
4.酸素療法
a.酸素療法の適応
b.酸素療法の目標
c.酸素療法のモニタリング
d.酸素療法の実際
e.酸素投与システム
5.換気補助療法
a.換気補助療法の選択と適応
b.NPPV
c.IPPV
6.増悪の予防
a.非薬物療法
b.薬物療法

慢性副鼻腔炎に対するマクロライド療法のガイドラインでは、成人は1日エリスロマイシン400~600mg、またはクラリスロマイシン200mg、またはロキシスロマイシン150mg、小児は1日エリスロマイシン10mg/kg、またはクラリスロマイシン5mg/kgを基準として症例により適宜増減する。3ヶ月投与で全く無効な症例は速やかに他の治療法に変更し、有効症例でも連続で3~6ヶ月で一度中止し、症状再燃時に再投与する。小児にはできるだけ投与期間を短縮し、2ヶ月で有効性を認めなければ中止する。


1 つ目は 167 例の慢性呼吸器疾患を有する症例を対象とした RCT で,


作成委員会
背景、目的と使用上の注意
本ガイドラインの作成方法と読み方
COPD(慢性閉塞肺疾患)診断と治療のためのガイドライン第6版出版にあたって
COI(利益相反)について
第6版 改訂のポイント
略語一覧

日本呼吸器学会 成人肺炎診療ガイドライン2017作成委員会 編集, 成人肺炎 ..

インフルエンザワクチンはCOPDの増悪頻度と死亡率を減少することがわかっています。具体的にはインフルエンザワクチンによって、インフルエンザやその関連肺炎による入院を30%減少させ、死亡率も50%減少させるというデータがあります。
また肺炎球菌ワクチンは23価莢膜多糖体型肺炎球菌ワクチン(PPSV23)と13価蛋白結合型肺炎球菌ワクチン(PCV13)の2種類があります。PPSV23は大規模な研究でCOPD患者さんの肺炎やCOPD増悪が抑えられることがわかっており、PCV13も65歳以上の肺炎球菌性肺炎を抑制することがわかっています。PPSV23は国の定めた定期接種に入っており、65歳以降の5年ごとに初回のみ定期接種のお知らせが来ていると思います。PPSV23は5年ごとに接種することが推奨されています。PCV13は任意接種になっていますが、PCV13とPPSV23の併用によってより強力に肺炎球菌を予防することができます。COPDの方はリスクが特に高いので、まずはPPSV23による定期接種をベースとして、PCV13も時期をみて接種するのが良いと考えられます。佐久市では66歳以上で定期接種の対象外の方の肺炎球菌ワクチンの助成がありますのでご活用ください。助成を希望される場合は先に申請を行ってから予約を行い接種するようにご注意ください。以下のリンクから佐久市の申請ページにジャンプできます。

*2:非定型肺炎が疑われる場合:クラリスロマイシン、アジスロマイシン.

COPDは息が吐きにくくなる疾患です。肺気腫と慢性気管支炎を合わせた概念です。喫煙者の肺(Smoker's lung)ともよばれ原因の大半は喫煙です。肺気腫は肺胞の壁がこわれて堅くなり、肺が使い古しのスポンジ状になってしまう疾患です。慢性気管支炎は痰が増えて気管支の内腔を狭くするため呼吸しにくくなる疾患です。喫煙はこの両方を同時に引き起こします。また、他人の煙をすうこと(いわゆる間接喫煙)も原因になります。

「抗菌薬使用のガイドライン:日本感染症学会/日本化学療法学会」や「成人 ..

CQ01 安定期COPDに対するLABA使用下のSAMAの併用を推奨するか?
CQ02 安定期COPDに対して、LAMAによる治療を推奨するか?
CQ03 安定期COPDに対して、LAMAとLABAのいずれを推奨するか?
CQ04 呼吸困難や運動耐容能低下を呈する安定期COPDに対して、LAMA+LABAとLABAあるいはLAMAのいずれを推奨するか?
CQ05 安定期COPDに対して、LABA+ICSとLAMA+LABAのいずれを推奨するか?
CQ06 LAMA+LABAでコントロール不良のCOPD に対して、LAMA+LABA にICS の追加を推奨するか?
CQ07 LABDs加療中の安定期COPDに対して、テオフィリンの追加治療を推奨するか?
CQ08 安定期COPDに対して、喀痰調整薬を推奨するか?
CQ09 好酸球の増加している安定期COPDに対して、生物学的製剤を推奨するか?
CQ10 安定期COPDに対して、禁煙を推奨するか?
CQ11 安定期COPDに対して、肺炎球菌ワクチンを推奨するか?
CQ12 安定期COPDに対して、運動療法を含む呼吸リハビリテーションプログラムを推奨するか?
CQ13 安定期COPDに対して、栄養補給療法を推奨するか?
CQ14 低酸素血症を伴う安定期COPDに対して、酸素療法を推奨するか?
CQ15 高二酸化炭素血症を伴う安定期COPD患者に対するNPPVは有効か?

ロライド系抗菌剤クラリスロマイシン(クラリス)が追加された。 (処方根拠)

とされています。そのためには「禁煙」、「薬物療法」、「運動習慣」、「ワクチン接種」が重要です。

COPD)であるとみなされます。COPD、または気管支拡張症や嚢胞 ..

各国のCOPDガイドラインの特徴と比較
身障者援助、法律的側面
健康日本21とCOPD(認知度向上は進んでいるか)
新興感染症流行とCOPD
α1-アンチトリプシン欠乏症とα1-アンチトリプシン補充療法