『ジェイゾロフト』は、『レクサプロ』よりも副作用が少ない傾向にあります。


(2)非定型抗精神病薬(第二世代)
第一世代に比べて錐体外路症状が少なく、陰性症状にも有効と言われます。第一世代と同様にD2受容体を遮断しますが、(2)中脳皮質系や(3)線条体ではドーパミン神経終末上のセロトニン2A受容体遮断によりドーパミン放出が促進され、それぞれ(2)陰性症状、(3)錐体外路系副作用を軽減、改善すると考えられています。オランザピン、アリピプラゾールには神経保護作用があり、非可逆的である陰性症状の進行を防止するとの報告があります。D2受容体に対する結合親和性は、ブロナンセリン>プレクスピプラゾール≧アリピプラゾール≧アセナピン>>他剤。


レクサプロも例外ではなく、深部睡眠が障害される可能性があります。

リチウム、バルプロ酸、カーバマゼピン、ガバベンチン、ラモトリジンなど元来リチウムは躁状態の特効薬ですが、長期使用による毒性、すなわち腎機能障害や甲状腺機能障害を考慮して、以前ほど安易に使われることは少なくなりました。
かわりに抗てんかん薬として使われているバルプロ酸、カーバマゼピン、ラモトリジンなどが双極性障害に使われるようになりました。
これらは最初は双極性障害の躁状態の治療薬でしたが、気分調整薬として躁状態でないときも服用することで気分の安定が得られることが知られるようになってきました。
特にラモトリジン(ラミクタール)は双極性障害のうつ状態に対して効果があり、最近よく使われるようになっています。ただしスティーブン・ジョンソン症候群または皮膚・粘膜・眼症候群とも言われる重篤なアレルギー反応が出現する可能性があり、注意が必要です。

レクサプロは、同じSSRIといえども、ルボックスの10年以上後に発売されたSSRIですので、
初期のSSRIよりはだいぶ改良され、副作用も少なくなっています。

併用薬によっては、レクサプロの副作用を強くしてしまうことがあります。

SNRI(セロトニンとノルアドレナリンの再取り込み阻害剤)現在トレドミン、サインバルタが市販されています。
抗うつ薬としてその他に三環系抗うつ薬(アナフラニール、トリプタノールなど)、四環系抗うつ薬(テトラミド、ルジオミール、テシプールなど)、およびレスリン、アモキサンなどがありますが、これらは現在では、第一選択薬が効果がなかった場合の第二選択薬であり、また第一選択の薬が効果が不十分な場合に作用を増強する形で追加して使います。
また比較的新しい抗うつ剤としてミルタザピン(商品名、リフレックス/レメロン)も使われるようになっています。抗うつ作用、抗不安作用ともSSRIとは違う薬理作用であり、通常の抗うつ薬で効果がない場合でも効果がある場合があり、またSSRIに追加する形で使うことも多いです。ただし眠気などの副作用がはじめは強いため、注意する必要があります。また欧米ではすでに発売されて定評のあるブブロピオンなどの抗うつ薬も近々発売されると思います。

レクサプロで眠気が生じるのは、抗うつ剤が「ヒスタミン受容体」と呼ばれる部位を
ブロックしてしまう働きがあるためです。

レクサプロは、効果と副作用のバランスのよさに定評のある抗うつ剤です。

これらは元来統合失調症の薬ですが、双極性障害の躁状態にも効果があり、欧米では保険適応が取れています。また双極性障害のうつ状態にもある程度効果があります。特に双極性障害のうつ状態に対してはSSRIと組み合わせて使うと効果があるようです。
オランザピン(ジプレキサ)、クエチアピン(セロクエール)、リスペリドン(リスパダール)、アリピプラゾール(エビリファイ)などがあります。
特にジプレキサとエビリファイは双極性障害の躁状態に対して保険適応がとれています。

①SDA(リスペリドン(リスパダール)、ペロスピロン(ルーラン)、ブロナンセリン(ロナセン)、パリペリドン(リスペリドンの代謝物)(インヴェガ)、ルラシドン(ラツーダ)):
ブチロフェノン系に似ています。中脳皮質系や線条体ではドーパミン神経終末上のセロトニン2A受容体遮断によりドーパミン放出が促進され、それぞれ陰性症状、錐体外路系副作用(EPS)を軽減、改善します。
ペロスピロンは抗不安薬タンドスピロンの誘導体で、セロトニン1A受容体を介する作用により、統合失調症の強迫症状に有効との報告があります。
ブロナンセリンはD2受容体への結合親和性が最も高く、鎮静作用が殆どなく、また血液脳関門を通過して脳内へ移行し易い為、脳下垂体への影響が少なく高プロラクチン血症を起こしにくい。
ルラシドンはヒスタミンH1、ムスカリンM1受容体に対しては結合親和性を殆ど示さない為、体重増加や過鎮静、口渇、便秘などの副作用は非常に少ない。空腹時に服用すると吸収が低下し血中濃度が十分上昇しない為、1日1回食後投与します。

レクサプロ(エスシタプラム)・・・うつ、社会不安障害。1日1回夕食後。用量 ..

アドレナリン受容体をブロックして抑制をはずし、神経細胞からのセロトニンの放出を促進しながら、ヒスタミン受容体(HI)とセロトニン受容体(5-HT2C、5-HT2A、51HT3)をブロックするため、セロトニン5-HTIA受容体への刺激を選択的に増強し、不安・焦燥や下痢や嘔吐などの消化器症状、および性機能障害といったSSRIでよく見られる副作用を出さないで抗うつ作用を発揮する作用機序をもっています。
とくにセロトニンについては、

副作用について正しく理解していただき、レクサプサの良い面を治療につなげていきましょう。


レクサプロで眠気が生じるのは、抗うつ剤が「ヒスタミン受容体」と ..

抗コリン作用(アセチルコリンの働きを弱めること)による口の渇き、便秘、排尿障害、眼圧上昇などの副作用があります。
抗ヒスタミン作用によって眠気、ふらつきも生じます。
つまり

『ジェイゾロフト』や『レクサプロ』などのSSRIは、副作用で太る? ..

気分障害の精神療法としては気分や感情に焦点を当てた認知行動療法が有名です。その中でもA.T.Beckが創始した認知療法は、うつ病などの気分障害に効果があることが実証されています。認知療法で大事なことは、いくつかありますが、中でも思考と感情と行動が相互に連関していることを身をもって体験することにあります。例えば1時間のセッションなら、その1時間の中で気分を憂うつにするような考え方を変えたり、別考え方を探したりという作業によって抑うつ気分が改善することを体験してもらうことにあります。

ヒスタミンは脳の視床下部という部分にある満腹中枢を刺激する物質で、ヒスタミン ..

『レクサプロ』は、初日から治療用量で飲み始められるため、速い効果が期待できます。
『ジェイゾロフト』は、副作用が少なく飲み続けやすい薬です。

また、抗うつ薬は18歳未満の子どもには有効かどうかわからないとする意見もある中、『レクサプロ』は12~17歳の子どもに対する効果が実証されていることも特徴です。

抗ヒスタミン作用による、眠気、食欲亢進、体重増加などがみられます ..

②MALTA(クエチアピン(セロクエル)、オランザピン(ジプレキサ)、アセナピン(シクレスト)):
フェノチアジン系に似ています。D2、セロトニン2A以外にも様々な受容体に結合します。
アセナピンは消化管ではなく舌下粘膜から吸収され、D2受容体に結合親和性が高い。
クエチアピン、オランザピンは糖尿病には禁!

レクサプロ、サインバルタなど)、「気分安定薬」(リーマス、デパケン ..

抗精神病薬療法は、統合失調症の治療においてもっとも基本的かつ重要な治療法です。抗精神病薬は脳内に ある受容体に作用することにより効果を発揮しますが、 単に幻覚、妄想、不安、緊張、焦燥、興奮等の初発時における急性症状を改善するだけでなく、再発予防や長期 予後の改善においてきわめて重要な役割を担っています。

セロトニンのみをターゲットにしたため、眠気の原因となるヒスタミン ..

アクチベーションーシンドロームとは、SSRIの服用後に出る可能性があるとされる中枢神経刺激症状のことです。 抗うつ薬が受容体を過剰に刺激して、逆に不安焦燥感、衝動性、不眠、自殺企図などが増悪してしまうことがあります。
「抗うつ薬を服用中の患者さんに、自殺が起きやすくなるのではないか」と、最近ちまたで盛んにいわれています。 また、「うつ病とみなされているかくれ躁うつ病の患者さんにこそ起きやすいのではないか」、という指摘もあります。 したがって、ここでもうつ病と躁うつ病の鑑別が大事だということがおわかりになると思います。
ただし、このアクチベーションーシンドロームは、なりやすい人となりにくい人、症状の程度差もあり、個人差があるようです。 必ずしも、抗うつ薬、とくにSSRIなどの第2世代の抗うつ薬が不安焦燥感を増悪させ、特別に自殺を増やすとはいいきれないと思います。 ただし、先述した新しい抗うつ薬NaSSAのミルタザピン(リフレックスなど)は、不安・焦燥および消化器症状(下痢や嘔吐)、性機能障害といった、これまでSSRIでよく見られた副作用があまり出ず、抗うつ作用を増強するとされています。
この理屈からいうと、NaSSAはアクチベーションーシンドロームを起こしにくいということになるでしょう。

【精神科医監修】抗うつ薬を解説【目的効果・種類・副作用とは?】

治療抵抗性うつ病の背景に存在する神経生物学的変化については、不明な部分が多い。一方で選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)不応については、ヒスタミンなどのセロトニン作動性神経を活性化する神経伝達物質システムの異常に起因している可能性がある。イタリア・フィレンツェ大学のLeonardo Munari氏らは、ヒスタミン合成不能マウスモデルを用いて、抗うつ薬抵抗性のメカニズムについて検討を行った。その結果、ヒスタミン合成不能マウスにおいて、レボキセチンやイミプラミンは抗うつ効果を発揮することが示唆された一方、SSRIはセロトニン作動性神経系が機能している場合でも効果が認められなかった。International Journal of Neuropsychopharmacology誌オンライン版2015年4月21日号の掲載報告。

研究グループは、ヒスタミン合成不能マウスを用い、行動的(尾懸垂試験)および神経化学的(マイクロダイアリシス法、ウエスタンブロット解析)アプローチによる検討を行った。

主な結果は以下のとおり。

・検討により、SSRI(シタロプラムまたはパロキセチン)の抗うつ効果は、ヒスチジン脱炭素酵素遺伝子(HDC, -/-)の標的破壊、あるいはこの酵素の自殺阻害剤であるα-フルオロメチルヒスチジン(α-FMHis)の注入により阻害されることが確認された。
・尾懸垂試験では、検討したすべての種類の抗うつ薬において、対照群と比べ無動時間の短縮が認められた。
・ヒスタミン合成不能マウスにおいて、レボキセチンまたはイミプラミンの全身投与は無動時間を短縮させたが、SSRIsはセロトニン作動性神経系が機能している場合でも効果が認められなかった。
・ マイクロダイアリシスの実験において、シタロプラムは、自由行動下マウスの大脳皮質における神経外ヒスタミン濃度を有意に増加させ、メチセルジド、5-HT1/5-HT2受容体アンタゴニストはこの効果を阻害した。これは、内因性セロトニンの関与を示唆するものであった。
・ヒスタミン欠損マウスにシタロプラムを投与したところ、抗うつ薬の分子レベルでのメカニズムに関連するCREBのリン酸化が阻害された。
・8-Br-cAMPの投与によりCREB経路のリン酸化が亢進したため、HDC-/-マウスではCREB経路に障害はなかった。
・また、尾懸垂試験では、いずれの遺伝子タイプのマウスにおいても、無動時間が有意に減少した。
・以上の結果から、SSRIsがその前臨床反応を引き出すためには、脳内ヒスタミン系が完全に機能していることの必要性が示唆された。

結果を踏まえて、著者らは「とくにSSRIでは、脳内ヒスタミンによる神経伝達物質経路の異常が治療抵抗性の一因となっている可能性が示唆された」と報告している。

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NaSSA は、 抗コリン作用に起因する副作用、心血管系の副作用、セロトニン系に

クエチアピン:抗幻覚妄想効果は弱いが、抑うつ効果が期待でき、錐体外路性の副作用の発現が少なく、プロラクチンの上昇もおこりにくい。糖尿病の既往歴のある患者さんには禁忌である。血糖値の上昇、体重増加などに注意が必要。

レクサプロ, エスシタロプラム, SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)

血圧のお薬も糖尿病のお薬もそうです。安全と言われている漢方薬にだって、たくさんの副作用の報告があります。もちろん、うつ病のお薬も同じで、レクサプロにも多くの副作用が報告されています。

ボルチオキセチン(トリンテリックス)はデンマークのルンドベック社がエスシタロプラム(レクサプロ ..

しかし、先述の通り体重増加はSSRIの副作用を疑うよりも、薬が効いて食欲が回復してきた可能性を考える方が妥当です。
病気の性質上、こうした回復傾向に対して自覚がないことも多々ありますが、「実際に体重増加として現れるくらい、薬の効果があった」と受け取ることをお勧めします。

レクサプロの商品名で販売されている。日本では2011年4月より販売されている ..

シナプス間隙のセロトニンが増加すると5HT1Aと5HT1B/1Dのオートレセプターを介したネガティブ・フィードバックが働くが、反復投与による脱感作で抑制が外れると効果が発現する。

薬の併用も考慮するが, 抗精神病薬は痙攣閾値を低下させて痙攣を誘発する可能性が高い。 3

※副作用の頻度(臨床試験時) 1,2)
レクサプロ:傾眠22.6%、悪心20.7%、浮動性めまい8.5%、頭痛8.2%、口渇6.3%、倦怠感5.7%
ジェイゾロフト:傾眠15.2%、悪心18.9%、浮動性めまい5.0%、頭痛7.8%、口渇9.3%、下痢6.4%