日本皮膚科学会第900回東京地方会から(令和4年2月19日)
フィリピンの土壌から1952年に発見され、ペニシリン、セフェム系とは異なった化学構造で、抗炎症作用、免疫調節作用など抗菌力以外の作用もあるため、慢性閉塞性肺疾患などにも使用されています。歯科ではクラリスロマイシン(商品名:クラリス他)アジスロマイシン(商品名:ジスロマック他)が処方されることが多いです。マクロライド系は、安全性は高いですが、クラリスロマイシンは肝臓のチトクロームで代謝されるため、同じ部位で代謝される薬剤は併用注意となるために、併用注意薬があります。薬局などでご確認ください。重篤なものは併用禁忌となっています。
日本皮膚科学会第900回東京地方会から(令和4年2月19日)
1.一般感染症:クラリスロマイシンとして1日400mg(力価)を2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
マクロライドアレルギーの患者さん
クラリスロマイシンの併用禁忌:自閉症などに用いられるピモジド(商品名:オーラップ)、片頭痛薬のエルゴタミン製剤(商品名:クリアミン、ジヒデルゴット)及び肺動脈性高血圧薬のタダラフィル(商品名:アドシルカ)に対してはピモジド、エルゴタミン製剤及びタダラフィルの血中濃度を上げるために禁忌です。肝臓、腎臓に障害があり、痛風及びベーチエット薬のコルヒチン服薬中の患者さんでは、コルヒチンの毒性増強のため併用禁忌です。
日本皮膚科学会第900回東京地方会から(令和4年2月19日)
2.非結核性抗酸菌症:クラリスロマイシンとして1日800mg(力価)を2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
あけましておめでとうございます。本年が皆様にとって輝かしい1年になりますことを心よりお祈り申し上げます。公益財団法人 痛風・尿酸財団も、2020年に鎌谷直之先生から理事長職を引き継いで、今年で...more
日本皮膚科学会第899回東京地方会から(令和3年12月18日)
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コルヒチンは痛風だけではなく、ベーチェット病・掌蹠膿疱症でも使用されるので、留意することが必要かもしれません。
日本皮膚科学会第899回東京地方会から(令和3年12月18日)
3.ヘリコバクター・ピロリ感染症:クラリスロマイシンとして1回200mg(力価)、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びプロトンポンプインヒビターの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。但し、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
〒105-0012
東京都港区芝大門2-12-3 芝柳生ビル3階
TEL.03-5843-8856
日本皮膚科学会第898回東京地方会から(令和3年10月16日)
全てのキノロン系は、増血薬の鉄剤(商品名:フェロミア他)及びアルミニウム含有の胃薬(商品名:マーロックス他)との併用によりキノロン系薬の血中濃度が低下し、キノロン系薬の効果の減弱が予想されます。
痛み止めとの併用により痙攣などの症状がみられることがあります。
痙攣などの症状が強く出る薬剤の組み合わせ(ロメフロキサシン塩酸塩とフルルビプロフェン(商品名:フロベン))は併用禁忌です。
日本皮膚科学会第898回東京地方会から(令和3年10月16日)
ミノマイシン塩酸塩(商品名:ミノマイシン他)が経口薬として使用されている。歯科では歯周病治療薬として歯科用軟膏が多く使われています。
健康成人において、クラリスロマイシン錠剤(250mg)を経口投
中等度阻害する薬剤*アンプレナビル、アプレピタント、エリスロマイシン、フルコナゾール、ホスアンプレナビル*中等度阻害する薬剤として添付文書上はベラパミル、ジルチアゼムの記載があるがベラパミル併用時にコルヒチンの最高血中濃度が約1.3倍、AUCが約2倍になることから試験薬をコルヒチンとして初日1.0mg翌日から隔日0.5mg投与とすることでベラパミル非併用時と同様の体内動態となると推定される。ジルチアゼムは最高血中濃度が1.3倍、AUC1.2倍であり用量の調整は不要と考える。②P 糖蛋白を阻害する薬剤シクロスポリン(8) アミオダロンまたはキニジンを服用中の患者(9) ジルチアゼムまたはベラパミル服用者で、試験薬服用期間中に用量の増加が予定される患者(10) 妊娠又は妊娠している可能性のある患者、授乳中の患者及び試験期間中に妊娠を希望する患者(妊娠可能な女性被験者については、被験者聴取にて適格性は判断し、初回服薬までに試験から提供された検査薬で妊娠検査を実施する。)(11) 現在、他の治験/臨床研究に参加している患者、又は同意取得前30日以内に他の治験/臨床研究に参加した患者(12) その他、試験責任医師等が本試験の対象として不適当と判断した患者
コルヒチンとして1日0.5~1mg、発作予感時には1回0.5mgを経口投与する。<家族性地中海熱>通常、成人にはコルヒチン ..
痛風発作時には炎症や疼痛の薬物治療をできるだけ早く開始する必要があることを伝えて、迅速に治療を開始するとともに、再発時にも我慢せず痛みを感じた初日に躊躇することなく受診することを伝える。また痛風の疼痛は激烈であるため、痛みが現在進行中の患者では、長期にわたる治療についての説明を受け入れるのが難しい場合もある。将来的な血清尿酸値の目標などについては簡単に触れるにとどめ、「1〜2週間は発作を治めることに集中しましょう」といった言葉をかけるのもよいだろう。ただ、患者が疼痛の軽快に安心して治療を中断することがないように、必ず次回の診察予約を入れるようにしたい。
コルヒチンは、痛風発作や家族性地中海熱(FMF)の治療に用いられる薬です。市販で購入することはできず、処方箋が必要な医薬品となっています。
References
1) 日本痛風・核酸代謝学会ガイドライン改訂委員会(編).高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版.東京:診断と治療社;2018.
[PDF] マクロライド系抗生物質製剤 日本薬局方 クラリスロマイシン錠
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抗菌薬相互作用 整理BOX[第13回]基礎疾患が加わると禁忌に?
2.ピモジド投与中、エルゴタミン含有製剤投与中、スボレキサント投与中、ロミタピドメシル酸塩投与中、タダラフィル<アドシルカ>投与中、チカグレロル投与中、イブルチニブ投与中、イバブラジン塩酸塩投与中、ベネトクラクス<再発又は難治性の慢性リンパ性白血病の用量漸増期>投与中(ベネトクラクス<再発又は難治性の小リンパ球性リンパ腫の用量漸増期>投与中を含む)、ルラシドン塩酸塩投与中、アナモレリン塩酸塩投与中、フィネレノン投与中、イサブコナゾニウム硫酸塩投与中の患者。3.肝臓障害又は腎臓障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者。
コルヒチン錠0.5mg「タカタ」との飲み合わせ情報。高田 ..
コルヒチンはユリ科のイヌサフランに含まれる成分で、古くから痛風の治療薬として使用されてきました。痛風発作時の治療の他、尿酸低下薬開始時の再燃予防にも用いられています。痛風以外ではベーチェット病で使用される他、急性心膜炎患者にコルヒチンを投与すると再発が少ないという報告もあります。コルヒチンの抗炎症作用は、冠動脈プラークの安定化により、冠動脈疾患の発症予防につながることが期待されてきました。2012年には、痛風患者でコルヒチンを使用していると心筋梗塞の有病率が低いという横断研究が報告されています。
チン0.5〜1.0mg/日を投与してよいと考えられる。 コルヒチンは経口投与 ..
大変興味深い報道ですが、コルヒチンのCOVID-19に対しての効果はまだ確立されていません。コルヒチンには重篤な副作用もありますので、医師の指示以外の使用は決してなさらないでください。今後も情報提供してまいりますのでときどき本学会のホームページを訪ねてください。
コルヒチン製剤の用語解説 - 製品名コルヒチン(高田製薬) イヌ ..
そこで今回は、2013年に発表された、心血管疾患の二次予防におけるコルヒチンの効果を検証したランダム化比較試験(LoDoCo試験)を紹介したいと思います。 6ヶ月以上安定している35〜85歳の冠動脈疾患患者532人を対象に、低用量コルヒチン(0.5㎎ /日)投与群と、コルヒチン非投与群で、心血管イベントの発症(急性冠症候群、院外心停止、非心原性脳梗塞の複合アウトカム)を検討したものです。中央値3年間の追跡で、複合アウトカムはコルヒチン群で5.3%、対照群で16.0%と、コルヒチン群で67%少ないという結果となっています(ハザード比0.33、95%信頼区間0.18〜0.59、治療必要数[NNT]11)。
炎症反応の亢進した2型糖尿病合併冠動脈疾患患者を対象としたコルヒチン ..
心血管イベントが67%少ないというのは、驚くべき結果です。高用量のスタチンよりも予防効果が大きいのです。しかも、93%が抗血小板薬(アスピリン、クロピドグレル、または両者の併用)、95%が高用量スタチンを投与されている、標準的な二次予防が徹底されている患者での結果です。
医療用医薬品 : コルヒチン (コルヒチン錠0.5mg「タカタ」)
この研究の弱点としては、医師と患者が盲検化されておらず、アウトカム評価者が盲検化され、PROBE法を採用していることが挙げられています。PROBE法ではアウトカムが客観的であり、医師の判断に依存しないことが重要ですが、急性冠症候群のうち不安定狭心症については医師の判断によるバイアスが入り込む余地があります。しかし、ここで複合アウトカムの内訳を見てみると、有意差が出ているのはステント関連以外の急性冠症候群ですが、そのうち急性心筋梗塞(ハザード比0.25、95%信頼区間0.08〜0.76)でも不安定狭心症(ハザード比0.27、95%信頼区間0.10〜0.75)でも同様にコルヒチンの効果が認められており、PROBE法の研究デザインが結果に大きく影響したということはなさそうです。
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コルヒチンで懸念されるのは副作用です。最も頻度が高いものは下痢ですが、この研究ではコルヒチン群の11%が下痢で早期に内服を中止しており、さらに5%が種々の副作用で30日以降に内服を中止しています。また、肝代謝酵素CYP3A4やP糖蛋白を阻害する薬剤との相互作用には注意が必要で、骨髄抑制などの重篤な副作用が生じるおそれがあります。入院中にコルヒチンと、CYP3A4とP糖蛋白の双方を阻害するクラリスロマイシンを投与された患者の症例対照研究では、2剤を同時に投与された患者の10.2%、時期をずらして投与された患者の3.6%が死亡しており、腎機能障害がある患者では特に注意が必要です(同時投与された患者における死亡の相対危険9.1、95%信頼区間1.75〜47.06)。