質問8 新型コロナワクチンの接種に関して、抗がん剤使用中の患者さんで ..
新型コロナワクチンの接種前に、副反応の予防目的で解熱鎮痛薬を服用するのはやめた方がよいでしょう。米国疾病予防管理センター(CDC)は、ワクチンの効果への影響がわかっていないため、服用は推奨できないとしています。理論的には、解熱鎮痛薬の事前内服は免疫反応を鈍らせ、ワクチンの効果を低下させる可能性もあります。接種日の前夜や当日に熱が出た場合には、解熱鎮痛薬を飲んで接種を受けるのではなく、接種を延期してください。
News Up “もう少し遅かったらやばかった” アレルギーとワクチン接種
7月に入り、新型コロナワクチン接種が65歳未満でも本格化している。厚生労働省の副反応報告によると、現時点では「ワクチンの接種体制に直ちに影響を与える程度の重大な懸念は認められない」との見解が示されており、アナフィラキシーやその他副反応のリスクよりも新型コロナの重症化予防/無症状感染対策というベネフィットが上回るため、12歳以上へのワクチン接種は推奨される。
しかし、接種対象者の年齢範囲が広がることで問題となるのが、SNS上での根拠のないワクチン批判である。その要因の1つが「アナフィラキシー」だが、患者自身で出来る予防策はあるのだろうかー。今回、日本アレルギー学会のCOVID-19ワクチンに関するアナウンスメントワーキンググループのひとりである中村 陽一氏(横浜市立みなと赤十字病院アレルギーセンター センター長)に話を聞いた。
まず、中村氏はワクチン不安に陥る前に、あらかじめ知っておくべきこととして2点を提示した。一つは「腕の痛みなどの注射部位反応や筋肉痛、頭痛、寒気、倦怠感、発熱などの反応は、ワクチンに対する身体の正常な免疫反応を反映している」ということで、それらは数日以内に消失する。もう一つは「わが国における新型コロナワクチン接種後に起こったアナフィラキシーの報告で信頼に足るものは100万回あたり7件と報告されており、医療機関で使用される造影剤(100万回あたり約400件)や肺炎などの感染症で使用される抗生物質(100万回あたり100~500件)に比べると極めて少ない」という事実である。今回の新型コロナワクチンに限らず一般にワクチンはほかの医薬品に比べてアナフィラキシーが少ないと言われているにもかかわらず、接種を怖がる人が多いのは、「一部マスコミの注意喚起が強調され過ぎたのかもしれない。ただし、ごく稀とはいえ誰にでも新型コロナワクチンによるアナフィラキシーがあり得るのは事実であり、個人的にできる予防策があればそれに越したことはない」とも話した。
アナフィラキシーを増強させる促進要因(飲酒、運動、月経前状態など)はいくつか明らかになっているものの、実際にアナフィラキシーが発症する際にはさまざまな要因が絡み合うため、「これという確かな予防策は存在しない」と同氏はコメント。しかし、予防策が断定できなくとも患者が心得ておくべきは、「ワクチン接種日の数日前から体調を整えておくこと」であり、医療者の役割は「自分の患者からワクチン接種の可否について相談された場合にリスク因子の有無を正確に見極めること」と話した。その際に参考になるのは、アナフィラキシーの主な原因が新型コロナワクチンの主成分ではなく添加物(ポリエチレングリコール[PEG]やポリソルベートなど)との報告である。実際にファイザー製やモデルナ製にはPEGが、アストラゼネカ製にはPEGに交差反応性のあるポリソルベート80が添加されている。
一方、これらの賦形剤は多くの医薬品(注射薬、錠剤、外用薬、など)や化粧品に(PEGはマクロゴールの名称で)広く含有されており、同氏は「私の所属する医療機関で扱っている医薬品4,000種類以上に含まれている。そして、多くの患者は普段から定期的にこれらを体内に取り込んでいることになる。もちろん、その接種経路により症状誘発の程度が異なることはあり得るが、自分が担当する患者さんにワクチン接種の可否を訊ねられた際には、定期処方薬にそれらが含有されていることを確認した上で、『あなたは一般に新型コロナワクチンの原因と言われている成分を毎日服用しているのに普段何ともないのですから、そんなに心配することはないですよ』とアドバイスをして安心していただくようにしている」と、添加物の実状と患者の不安を払拭させるような声掛け方法を例示した。
現在、PEGは日本薬局方には医薬品添加物として、分子量200、300、400、600、1000、1500、1540、4000、6000、20000が登録されており、添付文書ではマクロゴール◯◯や下記のようにPEG◯◯などと記載されていることが多い(◯◯は分子量)。
・コミナティ筋注(ファイザー):2-[(ポリエチレングリコール)-2000]- N,N-ジテトラデシルアセトアミド
・COVID-19ワクチンモデルナ筋注(モデルナ):λ1, 2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メチルポ リオキシエチレン(PEG2000-DMG)、
・バキスゼブリア筋注(アストラゼネカ):ポリソルベート80
加えて、PEGやポリソルベートに対するアレルギーが考えにくい場合でも、ワクチン前に受診を薦めたい患者として「喘息患者のなかでもコントロール不良な人、そして、“かくれ喘息”の人」を挙げた。喘息はアナフィラキシーの重症化リスクの1つであるため、「喘息治療をしていないが、ゼーゼー、ヒューヒューと喘息様の症状を有する人、治療を続けていても発作が多かったりコントロールが不良だったりする人は、ワクチン前にしっかり診断と治療を受け、コントロールしておくことも重要」とし、接種後には「通常の2倍の時間、30分間は経過観察が必要」とも話した。
これらを踏まえ、アナフィラキシー発症リスクの高い例と注意すべき患者像を以下のように示す。
・高齢者(薬剤に過敏歴がある場合、化粧品使用とその経験が長い)
・女性(化粧品の使用率が高く、PEGへの経皮感作の可能性がある)
・喘息の既往(コントロール不良、発作が多い)、かくれ喘息
人。その場合には接種を見送る/2回目接種を見送る必要がある。
人。この人は可能な限り主治医に事前相談し、集団接種会場ではなく医療機関での個別接種が望ましい。
人は通常通りワクチン接種を行っても差し支えないと言える。
アレルギー反応にはアナフィラキシーや花粉症、食物アレルギーなどを引き起こすI型、II型(血小板減少症など)、III型(SLEや関節リウマチなど)、IV型(接触皮膚炎など)が存在するが、食物アレルギーはアナフィラキシーと同型に分類されるため、食物アレルギーを抱える患者は接種に不安を抱え、ためらうこともあるかもしれない。これについては、日本アレルギー学会が今年3月に公開したアナウンスメントにも「少なくとも現時点では花粉、食物などの特定の抗原に対する I 型アレルギーや、アナフィラキシー症状を伴わない喘息、アトピー性皮膚炎などのアトピー疾患であることが、新型コロナウイルスワクチンに対する過敏性を予測するものではないことを意味する」と示されている、と強調した。
新型コロナに罹患した際の症状は死に至る場合もある。感染から回復しても長引く後遺症(疲労感・倦怠感や息切れ…)に悩まされることになり、それらの症状からいつ完全回復を遂げられるかはまだ明らかにされていない。ワクチン接種時の一時的な副反応症状(発熱、倦怠感など)と発症率が低く適切な治療により致命的になることがほとんどないアナフィラキシー、どちらのリスクが自分にとって危険であるのかを天秤にかけた場合、「ワクチンを接種せずに新型コロナに罹患することだけは避けるべきであるのは自明」と同氏は繰り返した。
最後に、ワクチン接種に関し医療者が患者にできることとして、「今後の変異株の拡大などにより若い人でも重症化することが懸念されている現状では、患者にワクチンを諦めさせるのではなく、推奨することが大切なのではないか」とワクチン接種が患者の命を救う最善の手立ての1つであることを強く訴えた。
横浜市立みなと赤十字病院アレルギーセンター長
1955年香川県生まれ。81年徳島大卒。91年医学博士取得および米国ネブラスカ大学留学。2000年国立病院機構高知病院臨床研究部長を経て05年より現職および昭和大学医学部客員教授。日本アレルギー学会功労会員。同学会アナフィラキシー対策委員会委員長。
プレドニンを大量投与(1mg/kg以上)していない限りワクチンの効果はあると考えられます。これはプレドニン服用中の患者さんにインフルエンザワクチン接種などの例からウイルスに対して抗体産生が起こるからで、コロナワクチン自身での治験データはありません。一方これは生ワクチンではないので、プレドニンを服用しているためにワクチン接種で問題が起こるとは考えにくいですし、また危険なことが起こったという報告もありません。
(令和3年4月2日)
有(アレルギー:花粉症、甲殻類 服用中:エバステル錠 10mg)
・ワクチン接種後に皮膚症状(じんましん、かゆみ、ピリピリ感)や呼吸器症状(息切れ、咳、喉の違和感)、消化器症状(強い腹痛、吐き気)、循環器症状(意識障害等)が出現した場合はアレルギーの可能性があります。必ず医療機関を受診して下さい。1回目の症状が収まった後でも、約1-8時間(36時間後の場合もあり)に2回目のアレルギー発作を起こす場合もありますので、その後の体調の変化にも十分気を付けてください。
次の集団に対する新型コロナワクチンの使用が推奨されています。接種者の状況に応じた予防接種の種類やその効果についての情報を以下にまとめました。
接種になるので、コロナワクチン接種当日には行いません。花粉症の基本的
全国各地で新型コロナウイルスの3回目ワクチン接種が本格的に始まり、「アナフィラキシー」という言葉が以前よりもさらに注目されるようになりました。
実際に、「アナフィラキシーになったらどうすればいいの?」とご心配な方も多くいらっしゃいます。
そこで、今回はアナフィラキシーとはいったいどういったものなのか…改めて、詳しく解説していきたいと思います。
アナフィラキシー(英語:Anaphylaxis)とは、「」のことをいいます。複数臓器とは、消化器・循環器・呼吸器・神経・皮膚などを指します。
「フィラキシー(phylaxis)」は防御反応を意味する言葉です。これに、否定の意味の「アナ(ana)」が加わり、有害な防御反応を意味する言葉になりました。
そして、よく耳にする「アナフィラキシーショック」は、アナフィラキシーにより、急激な血圧の低下、呼吸困難、意識障害などを引き起こし、場合によっては生命を脅かす危険な状態になることを指します。 アナフィラキシーは、食べ物だけでなく、注射や接触、運動、精神的ストレスにより起こることもあります。
アナフィラキシーの主な原因は、となっています。
それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。
アナフィラキシーを引き起こすリスクが高い食品として、卵、牛乳、小麦、そば、ピーナッツ、えび、かにの7品目は食品衛生法においてづけられています。特に、卵のアレルギーが最も多く、アナフィラキシーを引き起こす代表的な食べ物は以下の通りです。
食べ物によるアナフィラキシーは自宅で最も起こりやすいとされており、自宅でいつ起きてもいいような対策が大事ですね。一般に食べ物アレルギーは乳幼児で発症することが多く、年を取るにつれて減少していきます。稀に、原因となる食べ物を食べた後の数時間以内に運動をすると、アナフィラキシー症状を引き起こすことがあります。これをといいます。主に、小麦が原因となる場合が多く、運動により多量の抗原が吸収されるためとされています。至急、救急車を呼んで病院へ搬送するなど迅速な対応が必要です。
アナフィラキシーを引き起こしやすい薬剤は、以下の通りです。薬のアレルギーがある場合は、医療機関に受診する際に予め伝えるようにしましょう。
βラクタム系抗菌薬(ペニシリン系・セフェム系など)が最も多く報告されています。 アスピリンなどのNSAIDs(イブ®やロキソニン®など)のうち、1剤に反応を示したり、複数剤反応する方もいます。 自覚症状を訴える患者様が多いですが、麻酔薬自体のアレルギー反応は稀で、心理的要因や局所麻酔薬に添加されている保存料や血管収縮薬が原因であることが多いです。
白金製剤やタキサン系などの抗がん剤を原因とするアナフィラキシーは比較的多いです。 全身麻酔中に発症したアナフィラキシーで最も多いです。(50~70%) 造影が必要なCT検査の時に使用しますが、数千件に1件の確率です。近年用いられている非イオン性、低浸透圧造影剤の重症の副作用の割合は0.04%とされています。
X線造影剤やMRI造影剤でもアナフィラキシー重症化因子として気管支喘息が挙げられており、慎重に投与することが原則となっています。 アナフィラキシーショックは血小板製剤8,500例に1例と比較的多く報告されています。 皮下注射法の場合は、特に増量過程でアナフィラキシーが生じる可能性があり、100万回中1回重篤な全身反応が生じ、2,300万回中1回の頻度で死亡例があります。 アナフィラキシーを引き起こす可能性のある虫の毒としては蜂毒が最も代表的で、中でもミツバチ、スズメバチ、アシナガバチには要注意です。
ハチの被害は夏から秋にかけて多く、8月がピークとなります。初めての場合は、症状は数日で改善します。しかしながら、蜂に一度刺されて蜂毒に対する抗体ができている場合は、再度ハチに刺された後、5~10分以内にアナフィラキシーを起こすことがあります。また、蜂毒の成分は種類によって異なりますが、スズメバチとアシナガバチの毒成分は類似しており、も否めません。
天然ゴムの原材料に含むラテックスというたんぱく質がアナフィラキシーの原因となります。ゴム手袋や風船、避妊具、ゴム靴などの日用品の他、医療用手袋やカテーテルなどに使用されています。 稀なケースですが、クラゲなどの海洋生物に刺されたり、ハムスターやヘビ、ダニ、アリなどに噛まれたり、物理的な刺激が原因となるアナフィラキシーの報告もあります。
精神的ストレス、月経、アルコールの摂取、鎮痛剤の服用などがアナフィラキシー反応を増悪させる可能性もあります。
新型コロナワクチン接種後には、実際にアナフィラキシーが疑われる副反応の報告もございます。中には、「薬でアナフィラキシーを起こしたことがあるので、ワクチンが怖い…」なんて方もいるのではないでしょうか。
では、ファイザー製が100万回に4.7回、モデルナ社製は100万回に2.5回、アナフィラキシーが起きたと報告されています。がありました。女性に多いのは、女性ホルモンの変動が一部関与しているのではないかと言われています。また、76%は接種後15分以内、89%は30分以内に発症しています。そして、全例とも適切な治療により症状は軽快・回復していることが報告されています。
新型コロナワクチンによるアナフィラキシーのリスクは、新型コロナの感染率や死亡率と比較しても、とても小さいものとなっています。新型コロナワクチンは、この点からも安全性の高いワクチンであると評価されています。ゆえに、一概に食物アレルギー、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎や花粉症、じんま疹、アレルギー体質などがあるといった理由だけで、接種を受けられないわけではありません。
一般的に、ワクチンを接種することができない方は以下の通りです。ご自身が当てはまるかご心配な方は一度かりつけ医にご相談ください。
アナフィラキシーの症状はさまざまです。通常、症状は、皮膚、粘膜、上気道、下気道、消化器、心血管系、中枢神経系の中の2つ以上の器官系に生じます。もっとも多いのは、蕁麻疹、赤み、かゆみなどの「皮膚症状」です。次に多いのが、くしゃみ、せき、ぜーぜー、呼吸困難、息苦しさなどの「呼吸器症状」と、目のかゆみやむくみ、唇の腫れなどの「粘膜症状」となっています。そして腹痛や嘔吐などの「消化器症状」、さらには、血圧低下など「循環器症状」が起きることもあります。 次の3つの項目の中で、いずれかに当てはまる場合は、アナフィラキシーの可能性が高いとされます。 ①数分~数時間で皮膚や粘膜の症状が現れた、かつ、呼吸器系の症状または血圧の低下などのうち少なくとも1つの症状がある場合
②アレルゲンと疑われるものに触れる、または食べたり飲んだりした数分~数時間後、次の症状のうち2つ以上が突然あらわれた場合
③すでにアレルゲンとわかっているものに触れる、あるいは食べたり飲んだりした数分~数時間後、血圧の低下がみられた場合
アナフィラキシーの特徴のひとつは、です。症状が出るまでの時間は、アレルゲンや体質により異なります。 蜂の毒や薬は直接体内に入るため、早く症状が出る傾向があります。ほとんどが5~10分以内です。 食べ物は胃や腸で消化され吸収されるまでに時間がかかるため、症状が出るまで蜂の毒や薬よりも時間がかかることが多いです。遅くとも、30分~2時間以内には大体出現します ほぼ全例で3時間以内に出現。ピークは30分以内または30分~60分です。 また、二相性反応といい、一度治まったにもかかわらず、アナフィラキシーの症状が再び現れることもあります。約1~20%の頻度で出現し、多くは8時間以内に発症しますが、中には72時間後に発症したという報告もあります。ですから、「症状が改善したので大丈夫!」と安易に考えず、すぐ医療機関に相談することが重要です。 アナフィラキシーを起こしやすいのは食物アレルギーで、多くは小児ですがすべての年齢で認められます。件数自体は多くないものの蜂毒と薬物は重症化しやすいのが特徴です。
厚生労働省の統計によると、毎年50~70人の死亡例が報告されています。
アナフィラキシーの治療法は、以下通りです。 アナフィラキシーの第1選択薬となる治療が「アドレナリン」です。
アドレナリンは、人間の副腎で生成されるホルモンです。心臓の働きを強め、末梢の血管を収縮させることで血圧を上昇させます。また、気管支を拡張したり、粘膜の浮腫を改善したりする作用もあります。アナフィラキシーの症状を抑える効果がでるまでの時間は5分以内なので即効性があり、早急にすべき対処法といえます。
ぐったりしている、意識障害、失禁など「ショック症状」、のどが締め付けられる感じ、声がれ、声が出ないなど「のどの強い症状」、呼吸困難など「呼吸器系の強い症状」が現れた場合には、速やかにエピペン®と呼ばれるアドレナリン自己注射薬(アナフィラキシー補助治療剤)を用います。
アドレナリンの自己注射薬は、アナフィラキシーが現れた時自分(もしくは介護者)で使用することで、ことができます。あくまでも補助治療剤であり、アナフィラキシーを根本的に治療するものではありません。エピペン注射後は直ちに医師の診察が必要です。
また、過去にアナフィラキシーショックを起こしたことがある方は、緊急時に備えてアドレナリン自己注射薬を常に携帯しておくとよいでしょう。処方には医師の診断が必要ですが、2011年以降は健康保険適用となり、患者様の負担も少なくなりました。
エピペンの使い方は以下をご参考下さい。★
抗ヒスタミン薬は、皮膚のかゆみや粘膜の症状、鼻や眼などの症状を緩和します。しかし、呼吸器症状は緩和しないため、アドレナリン注射がもっとも優先的に行われます。効果までの時間も30分~3時間かかります。 気管支を拡張して症状を抑える「気管支拡張薬」を吸入することがあります。15分以内に息切れ、呼吸困難を改善しますが、上気道閉塞や血圧低下を防ぐわけではないので、第一優先ではありません。症状が重くなってくると経口副腎皮質ステロイド薬などの内服薬が用いられることもあります。 アナフィラキシーになったら、原因の除去以外にも、必要であれば、酸素療法が行われることがあります。します。 経口免疫療法とは、経口負荷試験で調査したアレルギー症状があらわれる量を基準にし、医師の管理下で徐々に食べる量を増やしながら、最終的に耐性を獲得させることをめざす治療法のことをいいます。 アナフィラキシーの予防には、自分が何のアレルギーがあるかを事前に知っておくことが最も需要です。
アナフィラキシーの原因となるアレルゲンが入った食べ物の摂取を避けることが重要となります。そのためには、血液検査(特異的IgE抗体、好塩基球ヒスタミン遊離試験)や皮膚テスト(プパッチテスト、リックテスト、スクラッチテストなど)でご自身がアナフィラキシーを起こす可能性があると推定される食べ物を調査するのが良いでしょう。その上で、食べ物を購入する際は、アレルギー物質の食品表示を確認するように心がけましょう。また、しましょう。
食物依存性運動誘発アナフィラキシーの対策としては、調べたアナフィラキシーの原因となる食べ物を避けることに加え、食後3時間以内の運動を制限することがあげられます。 蜂毒によるアナフィラキシ―の対策としては、当たり前ですが、蜂にされないように蜂の巣や蜂に近づかない、蜂の習性を知ることです。毒針を持つ蜂でも、こちらから刺激しなければ、刺しにくるこは滅多にありません。蜂が相手を襲うのは、巣が攻撃されて危険を感じたときです。蜂に刺されないためには、「蜂に近づかない」、「巣に近づかない」、「蜂や巣に触れない」を守りましょう。
蜂に対するアレルギーの検査としては、血液検査や蜂毒を用いた皮膚テスト(プリックテストなど)があります。林業関係者や山など蜂がいそうな場所に行く予定の方は一度調べてみるのも良いかもしれませんね。また、蜂は、黒色に対して攻撃したり、甘い匂いに誘われたりする習性があります。蜂のいそうな場所に行く際は、なるべく肌を覆う白っぽい服装をし、ヘアスプレーや香水などの化粧品はつけないように心がけましょう。 薬物に対するアナフィラキシーの対策は、原因となる薬物を避け、交叉反応のない薬を代わりに使用する必要があります。薬物により皮疹などの異常がみられた場合には薬物アレルギーを疑い、すぐに医師や薬剤師に相談してください。また、薬物アレルギーがある場合には、医療機関を受診する際や薬局で市販薬を購入する際に、アレルギーの内容を確実に伝える必要があるため、その薬の名前を「お薬手帳」に記録しておきましょう。
アナフィラキシーの経過は非常に早いため、。まずは119番に電話をして、救急車を呼びましょう。
待っている間は、まっすぐに寝かせましょう。嘔吐したり、意識がもうろうとしている場合は、気道が塞がり窒息するのを防ぐために横向きに寝かせましょう。また、アナフィラキシーの原因物質が身体にまだ付着している場合は、水などでなるべく早く除去するようにしましょう。 西春内科在宅クリニックでは、ご自身が何のアレルギーがあるか調べる血液検査が可能です。ただし、取り扱っているアレルギー検査が異なっていることもあるので「特にこのアレルギーがあるのか知りたい」などという場合は、事前のお問い合わせをお願いします。
当院は、「家来るドクター」と協力して、夜間休日も対応可能な医療相談と救急往診をおこなっております。
夜など病院がやっていないお時間に、蕁麻疹や呼吸困難などアナフィラキシーを疑う症状があらわれましたら、まずはお気軽にお電話ください。現役の医師が適切な対処法をご案内いたします。
往診対応が可能な場合は、ご自宅までお伺いして処方薬をお渡しいたします。
詳しくは">
令和4年3月現在、。
当院で注射や点滴をされた際、息苦しさ、ふらつきなどのアナフィラキシーの症状が見られ場合は、速やかに看護師や事務員にお知らせください。
当院では、万が一、患者様がアナフィラキシーを起こした場合に備えて、酸素ボンベなど万全の体制を整えております。
詳しくは
いかがでしたか。今回はアナフィラキシーについて詳しく解説いたしました。
アナフィラキシーは、一刻を争う命に係わる病気です。まずは、ご自身が何のアレルギーがあるのかを調べて予防するのが一番ですが、アナフィラキシーに遭遇した場合は、。
ですので、もしご自身やご家族でアナフィラキシーを疑う症状が出た時も慌てないために、こちらの記事をよく読みましょう。
参考文献
メトトレキサートを服用していると、インフルエンザワクチンや肺炎ワクチンでは効果はあるとする論文と、作られる抗体がやや低くなる(十分効果がでない)とする論文はあります。ただ副作用が特に多くなるわけではなく接種は推奨されています。新型コロナウイルスの場合も十分免疫ができない可能性があるかもしれませんが、まだよくわかっていません。いずれにせよメトトレキサートを服用していても新型コロナワクチンを接種することは可能です。
(令和3年2月5日)
大久保公裕先生が解説! コロナワクチン、花粉症薬(抗アレルギー薬)と解熱鎮痛薬は飲んでいい?併用もOK?
2020年12月上旬に、米国でmRNAワクチンの接種を受けた医療従事者2人にアナフィラキシーが認められたことから、重篤なアレルギー疾患がある人への新型コロナワクチンの使用は、一時的に中止されていました。しかし、同月30日に、その見解は修正され、新型コロナワクチンそのものに対するアレルギーや、その成分に対するアレルギーを起こしたことがない限り、ワクチンの接種を妨げるものではないとされています。つまり、mRNAワクチンの成分であるポリエチレングリコールに対するアレルギーの既往がある、もしくは1回目の新型コロナワクチン接種で明らかなアレルギーが起こったという場合を除いて接種できます。
がん治療中の方は、新型コロナワクチンを接種できます。がん治療との相互作用は実証されていません。ワクチンから最善の免疫力を獲得するため、がん治療の種類に応じて接種の時期を調整することもできます。接種の時期については、かかりつけの医師または専門医にご相談ください。
さいとう家族のクリニック 金沢市 齋藤雅俊 内科 呼吸器 アレルギー
アナフィラキシーを起こしやすいアレルゲンには、主に食物、昆虫、医薬品があります(下表)。
食物アレルギーの患者さんの約8割は子どもです。子どもの場合は、鶏卵、牛乳、小麦が、大人の場合は小麦、甲殻類、果物がアレルゲンとなることが多いのが特徴です。
また、アレルゲンとなる食物を食べただけでは何の症状も出ないのに、直後に運動することによって誘発される、「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」もあります。運動で誘発されるアナフィラキシーを起こしやすいのは、特に小麦、甲殻類です。
昆虫では、スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチなどに刺されたときに、アナフィラキシーを起こすことがあります。食物によるアナフィラキシーは、食後30分以上経ってから起こることが多いのに対し、ハチ毒によるアナフィラキシーは、刺された直後5〜10分以内に起こるため注意が必要です。
そして、最近増えているのが、医薬品によるアナフィラキシーです。長年使っていた薬で突然アナフィラキシーを起こすこともありますし、初めて用いた薬で起こることもあります。アナフィラキシーを起こしやすい医薬品には、βラクタム系(ペニシリン系、セフェム系など)やニューキノロン系などの抗菌薬(抗生物質)、解熱鎮痛薬、関節リウマチなどの治療に使う生物学的製剤などがあります。さらに、まれではありますが抗がん剤、アレルゲン免疫療法でも発症します。CT検査やMRI検査などの際に各臓器の血管の中を透視するために用いる造影剤で発症する患者さんもいます。解熱鎮痛薬や市販の風邪薬などでも服用後に運動をしたことによって、運動誘発アナフィラキシーが起こることがあります。
新型コロナワクチンの接種後に起こることがあるアナフィラキシーは、ワクチンに添加されているポリエチレングリコールという化学物質が原因だと考えられています。男性より女性のほうが、新型コロナワクチンによるアナフィラキシーを起こす頻度が高いのは、ポリエチレングリコールが一部の化粧品に含まれていることと関連している可能性があります。
ただ、新型コロナワクチン接種会場では、アナフィラキシーに対応する体制を整えています。接種後にアナフィラキシーを起こしたとしても、すぐに治療をすれば大事に至ることはありません。過去に薬や予防注射などでアナフィラキシーを起こしたことがあるなど心配な人は、より迅速に緊急対応ができる医療機関で接種するようにするとよいでしょう。
舌下免疫療法中もインフルエンザワクチン・コロナワクチンや他のワクチンを打てます。
薬剤の服用中や治療中でも、新型コロナワクチンを接種できます。免疫不全患者の場合、免疫機能に問題がない人に比べて、どんなワクチンでも効果が低い可能性はありますが、ワクチンを接種しておけば、新型コロナ感染による重症化を防げます。
コロナワクチンのアナフィラキシーが、女性になぜ多い?(対応)
アナフィラキシーは、アレルゲン(アレルギーの原因物質)となるたんぱく質が、体の中に侵入したことによって、複数の臓器で全身性のアレルギー症状が急激に引き起こされ、命にかかわることもある過敏反応です。皮膚やのどなどのかゆみ、赤い腫れ、じんましん、動悸、息苦しさ、腹痛、嘔吐、頭痛、めまいなど、全身に症状が出現します。血圧低下や、呼びかけに反応しないなどの意識障害を伴う場合には、「アナフィラキシー・ショック」と呼び、対応が遅れると命が脅かされることがあります。
アナフィラキシーは、花粉症、喘息、アレルギー性鼻炎などと同じアレルギー反応の一種で、本来は体を守るはずの免疫機構の誤作動から起こります。私たちの体には、ウイルスや細菌などが侵入してきたときに「抗体」をつくる免疫機構が備わっています。抗体がつくられると、次に同じ病原体が入ってきたときに免疫細胞が攻撃を開始し、体の外へ排除します。
ところが、免疫機構の誤作動が起こると、食べ物や花粉など、体に害を与えない物質にも過剰に反応して、アレルギー症状を引き起こします。アレルギーのある患者さんの体の中では、アレルゲンとなる物質が体の中に入ると、それを攻撃するために「Ig E(アイジーイー)抗体」と呼ばれるたんぱく質がつくられます。
Ig E抗体は、皮膚や粘膜に多く存在するマスト細胞(肥満細胞)に張り巡らされています。そして、再びアレルゲンに触れたりアレルゲンが体内に入ったりしたときに、Ig E抗体がアレルゲンに結合すると、アレルギー反応を引き起こすヒスタミンなどの化学伝達物質がマスト細胞から放出され、アレルギー症状を引き起こします(下図)。このうち、全身の症状が急激に引き起こされる重篤なアレルギー反応がアナフィラキシーです。
じんましんや咳などが出るのは、血管や体内の水分を一気に放出して異物を体外に出そうとするためで、ヒスタミンなどの働きによるものです。
腹痛、下痢、嘔吐などの消化器症状は消化管がむくむことで、のどがぜーぜー鳴る喘鳴や呼吸困難は気管がむくむことで起こります。
ショック状態になるのは、血管の中の水分を一気に血管の外へ放出しようとして脱水症状になり、血圧が急激に低下するからです。
コロナのときに使える市販薬には、さまざまな種類があります。 喉の痛みや咳、鼻水や下痢など、症状によって服用 ..
アドレナリンは、人間の副腎で生成されるホルモンです。心臓の働きを強め、末梢の血管を収縮させることで血圧を上昇させます。また、気管支を拡張したり、粘膜の浮腫を改善したりする作用もあります。アナフィラキシーの症状を抑える効果がでるまでの時間は5分以内なので即効性があり、早急にすべき対処法といえます。
スギ花粉症の方は「シダキュア」、ダニアレルギーの方は「ミティキュア」を服用します。 ..
この春は新型コロナ感染症が収束しない中でスギやヒノキの花粉シーズンを迎え、花粉症の人は自身や周囲へのコロナ感染リスクが高いため、例年以上に徹底した対策が求められました。
また、日本でも始まったコロナワクチン接種にあたっては、重篤なアレルギー反応であるアナフィラキシーや、抗ヒスタミン薬やアレルゲン免疫療法薬などの服用可否を心配する声も聞かれます。
2024年10月2日 新型コロナワクチン定期予防接種のご案内; 2024年10月1日 ..
気管支を拡張して症状を抑える「気管支拡張薬」を吸入することがあります。15分以内に息切れ、呼吸困難を改善しますが、上気道閉塞や血圧低下を防ぐわけではないので、第一優先ではありません。症状が重くなってくると経口副腎皮質ステロイド薬などの内服薬が用いられることもあります。
ワクチン接種後新型コロナウイルス中和抗体検査 · 新型コロナウイルスワクチン接種 ..
令和6年度 コロナワクチン接種の予約を開始しました。
★当院ではワクチン接種が少しでもご安心いただけるように、接種後に発熱が少なくて負担の軽い国産ワクチンを採用しています『武田薬品工業株式会社(ヌバキソビッド®筋注)』。
お電話での予約をお願いいたします『ワクチン予約専用ダイヤル ℡0565-47-7020』
※インフルエンザワクチンと同日接種できます
●料金2024年
65歳以上 豊田市みよし市在住で接種券をお持ちの方:(自己負担2,000円)
接種券ない方:15,500円(税込み)
薬によってはほとんど眠気がない薬もあり、パイロットも服用することもできます。
漢方薬について漢方薬は古代中国で成立し、日本には飛鳥時代に伝わり、日本人に合うように改善され、発展して来ました。江戸時代に西洋医学がもたらされる前は、医療の中心だったのです。西洋医学は個々の病気に対して診察・検査をして診断し、1対1で治療(処方)することが多いのですが、漢方は病名ではなく、個々の症状に対して処方されます。ですから、違う病名に対して同じ漢方薬が処方されるケースもあります。患者さんの主訴(訴え)や体の状態をよく観察し、体の自然治癒力が最大限に発揮されるように処方します。そのため西洋薬よりも劇的に即効性を発揮する場合があります(漢方薬は慢性病に効く、と言うイメージがあるかも知れませんが、急性疾患にもよく効きます。たとえば喘息・アトピー性皮膚炎・便秘だけでなく、かぜやインフルエンザにも効きます)。しかも、子どもは大人と比べて漢方薬の副作用が出にくく、また適切な治療であれば、効果がはっきりと現れやすいのです(もちろん副作用がゼロというわけではありません)。 子どもの体格・特性(性格)は様々です。成長過程にありますから、年々変化していきます。そこを見極めていくには、よく観察することが大事です。ですから、問診ではちょっと変わったことを聞くかも知れません。でも、大事な質問だと思ってきちんと答えてくださいね。当クリニックでも必要に応じて積極的に漢方薬を使っていきます。西洋薬でにっちもさっちも行かない時にも、漢方薬が救世主のように働くときがあるからです。特別に希望される場合は相談してください。
では、かぜの時にどうしたら良いのかについて以下に述べますので参考にしてください。これが最も大切です。熱があるとき、眠れないくらい咳をしている時、食欲が落ちている時は、保育所や幼稚園はお休みしてゆっくり休息してください。
エネルギー源になるでんぷん(炭水化物)を摂りましょう。おかゆやうどんが良いと思われます。
飲み慣れたもので構いませんが、できればお茶よりジュースとかポカリスエットなどのイオン水のほうが好ましいです。
熱が上がって震えている時は暖かく、上がりきったら涼しくします。クーリングは脳症などの合併症の予防にもなります。
咳や鼻汁は空気が乾いている時はひどくなります。湿度を保つことは気道を守ることにつながります。マスクがあればマスクを付けてください。加湿器が無くても、濡れたバスタオル等を干すだけでも違います。
吸引器は薬局で売っています。保護者の口で吸っても良いです(しっかりうがいをしないと子どものかぜが移りますので、ご注意ください)。生理食塩水で鼻うがいをすると鼻づまりが改善し、すっきりします。鼻をタオルで温めても、鼻づまりは改善します。
温かいお湯に溶いて飲ませます。1歳未満はボツリヌス菌感染の危険があるので禁忌です。
昔は、かぜの時は入浴してはダメと言われたと思います。しかし、高い熱、食事が摂取できない、ひどく消耗しているなどの場合以外は、入浴しても大丈夫です。当たり前ですが、熱いお風呂に長時間入れる、お風呂から上がって濡れたままにしておくなどは止めましょう。