出典:各添付文書、新型コロナウイルス感染症診療の手引き第7.2版、COVID-19 ..
これまでの知見によると、レムデシビルは人工呼吸や高流量の酸素投与に至った重症例では効果が期待できない可能性が高いものの、そこまで重症化していない酸素需要のある患者には有効性が期待できる薬剤です。
染症に対する適切な投与量は不明だが、Guaraldiらの報告では8mg/kg(最大800mgまで)
2020年の初頭から続く新型コロナウイルス感染症(COVID-19)大流行に伴い、この未知のウイルスに対する有効な治療法の開発および探索が世界的に進められてきました。イギリスが国家を挙げて実施した大規模臨床研究では、小容量のステロイドの有効性(本研究では、メチルプレドニゾロン約40㎎に相当)が認められましたが、ステロイドは免疫力低下などの副作用も非常に強い薬剤でもあり、ステロイド・パルス療法(大容量一括ステロイド投与療法)など中容量以上のステロイド治療については返って死亡リスクを上昇させる恐れも懸念されており、適切な投与量・投与方法について専門家の中でも意見が割れていました。この答えのでない原因の大きな一因は、COVID-19に対する治療評価は大きなバイアスが生じやすく、正確な評価そのものが非常に困難であるためです。
回復を早めるには、食事をとることも重要です。
胃腸の働きの低下や喉の痛みといった症状も多いことから、おかゆやうどんなど喉越しが良く消化しやすい食事を摂り、こまめな水分補給も意識しましょう。
[PDF] COVID-19 の薬物治療ガイドライン version 4 1
大阪大学大学院医学系研究科の坂庭嶺人助教(社会医学講座公衆衛生学)らのグループは、大容量一括ステロイド静脈投与(ステロイド・パルス療法)は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)重症化患者の院内死亡リスク改善に有効であることを明らかにしました。2020年以降、COVID-19に対する様々な有用な治療法の探索が世界的に進められてきました。イギリスの国家を挙げての臨床研究では、小容量のステロイド投与治療の有効性が確認されましたが、一方でステロイドは副作用も非常に強力な薬剤であるため過剰な投与では逆効果で死亡率を上げてしまう可能性も懸念されていました。適切な投与量・投与方法について専門家の間でも意見が割れており、科学的なエビデンスの構築が求められていました。今回、研究グループは、日本全国のCOVID-19入院患者、約67,000人の入院中の治療内容(どのタイミングでどのような治療をどの程度の容量で実施したのか?)、その後の退院・院内死亡状況などを、最新の分析技術を用いて詳細な解析を実施しました。結果、重症化患者ではステロイド・パルス療法は、小容量ステロイド投与やステロイド療法を実施しない場合よりも、有意に致死率を改善することを明らかにしました。COVID-19重症化患者数はいまだ増え続けています。比較的医療費も安価で小規模な病院などでも実施可能なステロイド・パルス療法の有効性が認められた本研究は、今後のCOVID-19の院内死亡者数の改善などに大きな貢献が期待されます。
デキサメタゾンの主な副作用としては、感染症の増悪、続発性副腎皮質機能不全、糖尿病、消化性潰瘍、消化管穿孔、膵炎、精神変調、緑内障、血栓塞栓症などが報告されています。服用中止後に、発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、ショック等の離脱症状があらわれる場合もあるので、注意が必要です。
デキサメタゾン(1 回 6mg 1 日 1 回 10 日間)を投与する。レムデシビルは、原則使用しない。迅
本研究成果により、COVID-19重症化患者に対する治療方法の確立と今後の死亡者数減少への貢献が期待されます。特に、ステロイドの医療費は他の重篤化コロナウイルス治療と比較しても比較的安価で、治療に際し最新の医療機器のような特筆すべき高度な技術も不要です。このことから、日本国内のみならず発展途上国など様々な諸外国においても、本研究成果を生かした治療法がCOVID-19重症化患者に対して臨床適用されることが期待されます。
デキサメタゾンは副腎皮質ホルモン製剤であるため、効果・効能は多岐にわたります。具体例としては、慢性副腎皮質機能不全、関節リウマチ、エリテマトーデス、うっ血性心不全、気管支喘息、悪性リンパ腫、重症感染症などがあげられます。詳細については、添付文書を確認するようにしてください。
[PDF] COVID-19に対する薬物治療の考え方 第14版
妊婦に関しては、添付文書に記載はないが、特に妊娠後期はCOVID-19重症化のリスク因子である。これまでのモノクローナル抗体の研究において妊婦に関する情報はないが、一般にIgG製剤は妊婦にも安全に使用されることから、NIHのガイドライン[2]では使用は考慮されるべきであると記載している。筆者の勤務する病院では、本人の承諾があれば投与を行っている。
AIRD患者においては、疾患および治療の性質から免疫抑制状態と考えるため、感染症には注意が必要であり、ワクチンにより予防が可能な感染所においては積極的に利用すべきと考えられます。一方、アジュバント効果を有するワクチンでは自然免疫を活性化することから原疾患の増悪を来す可能性も否定できず、mRNAワクチン接種後に原疾患の増悪を来した症例の報告も認められます。正確な頻度や対象群との比較は不明ですが、必ずしも頻繁に認められる事象ではないことから、ワクチン接種のデメリットとは考えにくいです。またリウマチ性疾患患者において重篤な副反応が多いことはないため一般的にはSARS-CoV2ワクチン接種は勧められます。ただし、個別の事情により接種しない事を否定することではありません。
添付文書またはリバプール大学のサイトで判断できない場合は、UpToDate ..
そうか、セレスタミン配合錠には 5mgのプレドニン錠の3分の1相当のステロイドが含まれているんだなぁ、となります。ところが、セレスタミン配合錠の添付文書に目を通すと、次のような記載があります。
[PDF] デキサメタゾン COVID-19 小児患者に対する治療薬としての位置付け
さて、セレスタミンにはどんな種類のステロイドが含まれているのかというと、「ベタメタゾン(betamethasone)」です。このベタメタゾンは、ステロイドの中でどのような立ち位置にいるでしょうか。私たち医業者は、ステロイドの強さや効き目の目安(ステロイドの力価)として「プレドニゾロン(プレドニン)換算」ということをやります。プレドニゾロン(プレドニン®)は、生物学的半減期が12~36時間の中間作用型のステロイドであり、その適度な作用時間から用量調整がしやすく、外来診療では最も多く処方されるステロイドです。したがって、他の種類のステロイドがどれくらいの力価を持つのか?を知りたいときには、このプレドニゾロン換算というのをやるとイメージがつきやすいのです。下表()によると力価はプレドニゾロン:ベタメタゾン = 4 : 25~30 ですので、一般的なプレドニン錠5mgは、べタメタゾンだと0.75mgに相当します(海外の正書や論文等では、4:25という比率の記載が多く、プレドニン錠5mgは、5 × 4/25 ~ 0.8mgのべタメタゾンと同程度の力価となります)。逆に言えば、セレスタミン配合錠に含まれるべタメタゾンの量は添付文書によると0.25mgですので、これは、プレドニゾロン換算だと、ちょうど0.75mgの3分の1なので、プレドニン錠5mgの3分の1相当ということになります(5 × 1/3 ~ 1.7mgのプレドニン)。
デカドロン錠4mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)
国内初となったのが、昨年5月に特例承認された抗ウイルス薬レムデシビル(商品名ベクルリー)。向けに開発されたもので、対象は当初、重症者を原則としていたが、今年1月に添付文書が改訂され、コロナ肺炎の患者全般へと対象が広がった。ただ、海外のの結果からは、が必要になるなどの重症者には効果が期待できない可能性が高いことがわかってきている。
副腎皮質ステロイド 【デカドロン®】デキサメタゾン、【メドロール®】メチルプレドニゾロン、【プレドニン®】プレドニゾロン
組換えタンパクワクチンの開発は、米ノババックスが先行。21年6月には、米国などで行った3万人規模のP3試験で90%の発症予防効果が示されたと発表しました。欧州などですでに承認を取得しており、日本では製造と供給を担う武田薬品工業が21年12月に承認申請。仏サノフィと英GSKも共同で組換えタンパクワクチンを開発中で、日本でも21年7月からP3試験が行われています。
[PDF] 副腎皮質ホルモン剤 デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液
感染症は細菌やウイルスなどの病原体が身体に侵入することで症状が現れます。細菌が原因の感染症であれば、抗菌薬により治療できます。しかし、ウイルスは細菌と大きさや仕組みが異なり、抗ウイルス薬は少数しかありません。もちろん、新型コロナウイルスの特効薬も残念ながら開発されていないのが現状です。
3)ギリアド・サイエンシズ株式会社 : ベクルリー ®点滴静.
CQ及びそのアナログ製剤であるHCQは、海外では抗マラリア薬として使用されるとともに、免疫調整薬として自己免疫疾患の治療等にも用いられている[26]。本邦ではHCQが全身性エリテマトーデスの治療薬として承認されている。in vitroの系で両剤によるSARS-CoV-2増殖抑制効果が認められたことから、パンデミック初期より有望な治療薬候補として着目され、FDAは2020年3月28日に両剤の緊急使用許可を発出した。また、マクロライド系抗菌薬であるアジスロマイシン(AZ)との併用でウイルス陰性化率が高いとの報告もあり、CQ又はHCQ単独投与の他、AZ併用による臨床効果を検証する試験が各国で実施された。しかしながら、症例の集積に伴い、明確な有効性が確認されない一方、CQ/HCQ用量依存性にQT延長の報告が散見され潜在的な心毒性が懸念されることより、同年6月15日にFDAは両剤の緊急使用許可を取り消した。主なRCTとして、入院COVID-19患者を対象にHCQ群、HCQ+AZ群及び標準治療群の3群での臨床転帰を比較した非盲検RCT、早期非入院COVID-19患者を対象にHCQ群とプラセボ群に割り付けた二重盲検RCTの他、上述したRECOVERY試験やSolidarity試験にてHCQアームと標準治療群の比較が行われているが、いずれの試験においても明確な有効性は確認されなかった。