前立腺癌と前立腺肥大症は,発症年齢が重なることから,同一個人に同時に ..


この治験は、精巣からのホルモン分泌を阻害する薬物療法または手術を受けた後に前立腺がんが悪化し前立腺外に広がった男性の患者さんに、MK-5684を使用してもらう研究です。この状態は転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)と呼ばれます。MK-5684は開発中のくすりであり、いずれの疾患や症状に対しても承認されていません。この治験ではMK-5684をアビラテロン酢酸エステルまたはエンザルタミドと比較します。アビラテロン酢酸エステルおよびエンザルタミドはmCRPCの標準治療です。


前立腺癌患者へのデキサメタゾンは、 0.5 mg/dayが標準用量であり、

(ホンバン)
現在前立腺がんやその転移がんの成長を促進する男性ホルモン(アンドロゲン)の働きを阻害して、がん細胞の分裂・増殖を抑えます。

PSA検査の普及により本邦における前立腺癌の罹患率は年々増加しており、2020年には男性癌で肺癌に次いで第2位になると予測されている。早期前立腺癌の予後は比較的良いが、内分泌療法抵抗性前立腺癌に対する治療成績は不良である。欧米では内分泌療法抵抗性前立腺癌に対する治療として、ドセタキセル+エストラムスチンやドセタキセル+ プレドニゾロンを用いた抗癌化学療法が行われており、生命予後の延長効果が認められている。
本邦では、2008年8月にドセタキセルが前立腺癌に対する保険適応を得て以来、内分泌療法抵抗性前立腺癌に対する標準的な抗癌化学療法の中心を担うようになった。しかし、ドセタキセル無効例に対する有効な治療法は確立されていないため、新規治療法の開発が望まれている。今回我々は、ドセタキセル無効例の内分泌療法抵抗性前立腺癌に対して免疫細胞療法を施行した結果、PSAの劇的な改善を認めた症例を経験したので報告する。

この治療法は前立腺癌に対する代表的な治療法です。CBZ はカバジタキセルの略称です。 1.投与方法

症例は68歳男性。家族歴、既往歴は特記すべきことなし。現病歴は、2006年11月2日に前立腺生検施行(PSA;138 ng/ml)。病理組織学診断にて、adenocarcinoma(Gleason score;4+5=9)であった。また、画像所見では、上腕骨骨転移と傍大動脈リンパ節転移を認め、Stage D2の診断にてホルモン療法を開始した。その後いったんPSA値は低下したが、2009年1月より再度上昇を認め、内分泌療法抵抗性前立腺癌と診断し、4月28日より抗癌化学療法(ドセタキセル+エストラムスチン)を開始した。
その後、2009年10月ごろよりPSA値が再上昇し、2010年6月からデカフール・ウラシル+シクロフォスファミド+デキサメタゾンに変更したがPSA値は上昇したため、7月8日に免疫細胞療法を希望して当院初診となった。
初診時は、PS0で、全身倦怠感と左上腕の疼痛があった。CT等の画像所見では評価可能病変を認めなかったが、PSAは14.09ng/mlと上昇傾向を認めた。内分泌療法抵抗性前立腺癌と診断し、7月28日より免疫細胞療法を開始した。免疫細胞療法のスケジュールは、まずガンマ・デルタ(γδ)T 細胞療法を3回施行し(7月28日、8月18日、9月8日)、その後アルファ・ベータ(αβ)T細胞療法を約2週間間隔で施行した。治療前まで上昇傾向にあったPSA値(14.09 ng/ml) は、γδT細胞療法施行後に低下し(3.62ng/ml)、その後のαβT細胞療法施行中も低下し続け、2011年3月22日時点で感度未満(< 0.01 ng/ml) となった。一方、全身倦怠感と左上腕の疼痛については、PSAの低下に伴って症状の消失が認められた。
2011年6月15日時点で、デカフール・ウラシル+シクロフォスファミド+デキサメタゾンの服用と約2週間間隔のαβT細胞療法を継続中で、PSA値は感度未満であり、特に自覚症状も認めていない。

前立腺がんの化学療法は、精巣腫瘍(せいそうしゅよう)や膀胱(ぼうこう)がんの治療と違って、根治をめざすものではありません。抗がん薬を使いながら、がんの増殖や痛みを抑え、がんと上手につきあっていく治療法です。
化学療法の対象となるのは、転移(進行)がんの患者さんで、ホルモン療法を続けた結果、薬の効き目が悪くなってきた場合です。限局がんや、局所進行がんの患者さんは対象にはなりません。また、転移(進行)がんであっても、初めから化学療法を行うことはありません。ホルモン療法だけで十分対応できる場合もあるので、最初にホルモン療法を試してみることが大切です。
前立腺がんの化学療法に使う抗がん薬はドセタキセル(商品名タキソテール)という点滴用の薬で、日本では2008年に前立腺がんに対して健康保険が適用されました。
ドセタキセルは微小管阻害薬とも呼ばれています。細胞の分裂には細胞中にある微小管というたんぱく質がかかわっていますが、ドセタキセルはこの微小管の働きをじゃまする性質をもつ薬です。ドセタキセルによってがん細胞は分裂できなくなり、死滅します。
また、ドセタキセルはアンドロゲン受容体の働きを抑える力もあるとされています。アンドロゲンは男性ホルモンの総称で、男性ホルモンであるテストステロンは、細胞の男性ホルモンの受け皿であるアンドロゲン受容体を介して作用するしくみになっていますが、その働きを抑えてしまうのです。前立腺がんは男性ホルモンで増殖する性質があり、ドセタキセルはこの経路も抑えることで、より効果を高めているのです。
さらにドセタキセルには骨転移によっておこる疼痛(とうつう)をやわらげる働きもあると考えられています。
ドセタキセルは抗がん薬のなかでは副作用の少ない薬ですが、手足のしびれやむくみ(浮腫(ふしゅ))などがみられるため、この副作用対策として、副腎(ふくじん)皮質ステロイド薬のプレドニゾロン(商品名プレドニゾロン、プレドニンなど)、あるいはデキサメタゾン(商品名デカドロンなど)を併用するのが一般的です。

キーワード: グルココルチコイド,デキサメタゾン,去勢抵抗性前立腺がん,グルココルチコイド受容体,アン

化学療法に入るタイミングを説明したものが、上の図です。転移(進行)がんでも、いきなり化学療法に入ることはありません。まずホルモン療法から始めます。
ホルモン療法を行っても、薬が効かなかったり、最初は効いていたのに、使っているうちにだんだん薬が効かなくなったりすることがあります。薬の効果はPSA値で判断します。PSA値が十分に下がれば効果ありと判断しますが、十分に下がらなかったり、逆に上がったりした場合は効果なしと判断します。
ホルモン療法で一般的な治療は、LH-RHアゴニスト(酢酸ゴセレリン/商品名ゾラデックス、酢酸リュープロレリン/商品名リュープリン)と、抗アンドロゲン薬(ビカルタミド/商品名カソデックス、フルタミド/商品名オダインなど)を併用するCAB療法です。LH-RHアゴニストの代わりに精巣摘除術を行う場合もあります。
CAB療法でPSA値が十分に下がった場合は、そのまま治療を続けます。多くの人がCAB療法でPSA値が十分に下がるので、すぐにドセタキセルで治療を始めることにはなりません。
ただし、少数の患者さんでPSA値が十分に下がらなかったり、上がったりすることもあり、その場合はドセタキセルによる治療を始めます。
一方、PSA値がある程度下がった場合は、そのままCAB療法を継続しますが、2、3年たって効果が落ちてきた場合は、抗アンドロゲン薬の種類を変えます。これを抗アンドロゲン交替療法といいます。
抗アンドロゲン薬を変えてもPSA値が上がる場合は、ドセタキセルによる治療を開始するか、もしくは女性ホルモン薬と抗がん薬の作用をあわせもったエストラムスチン(商品名エストラサイトなど)や、副腎皮質ステロイド薬などによる治療に切り替えます。
抗アンドロゲン薬を変えてPSA値が下がった場合は、そのまま治療を続けますが、薬が効かなくなってきたら、エストラムスチンや副腎皮質ステロイド薬などによる治療に切り替えます。この治療が奏効しない場合も、ドセタキセルによる治療を始めるタイミングとなります。
現在のところ、ドセタキセルを使った化学療法は最後の手段と考えられているので、ホルモン療法である程度効果があればなるべく続けるようにし、どうしてもがんの進行が止められないと判断した場合に、ドセタキセルを使った化学療法に踏み切るという流れになっています。

前立腺癌に対するホルモン療法は、ある程度の期間(この期間には個人差があります)継続すると効きにくくなる場合があり、このような病態を去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)と呼びます。去勢抵抗性前立腺癌に対しては、通常、外来にて内服薬の追加、変更あるいは対症療法などが用いられます。しかし、種々の外来治療でも病状が進行する場合は、抗癌剤による化学療法が必要になることがあります。

前立腺癌に対する監視療法,手術,放射線療法後の患者報告アウトカムの比較 ..

前立腺がんの「化学療法」治療の進め方とは
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サイトカイン放出症候群の発現を軽減するため、すべての患者にデキサメタゾンによる前投与を行ってください。


前立腺癌(他の療法が無効な場合)〔§筋注〕、陰茎硬結〔§筋注、皮内〕

新規ホルモン剤(NHA)及びタキサン系化学療法による前治療を受けた転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)患者を対象に、MK-5684とアビラテロン酢酸エステル又はエンザルタミドを比較する無作為化非盲検第Ⅲ相試験

H00024 前立腺癌パスウェイに基づく疾患分類 [BR:jp08402] 細胞プロセス ..

新規ホルモン剤(NHA)及びタキサン系化学療法による前治療を受けた転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)患者を対象に、MK-5684とアビラテロン酢酸エステル又はエンザルタミドを比較する無作為化非盲検第Ⅲ相試験

国内においては,平成26年7月に「去勢抵抗性前立腺癌」の効能・効果で承認されました。 ..

一剤の新規ホルモン剤(NHA)の治療中又は治療後に疾患進行した転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)患者を対象に、MK-5684とアビラテロン酢酸エステル又はエンザルタミドを比較する無作為化非盲検第Ⅲ相試験

[PDF] ドセタキセル「ニプロ」で 前立腺がん治療を受けられる方へ

前立腺癌に対する高度先進医療として、生検または摘除標本から抽出したDNAを用いてDNA診断を行い、通常行われている診断法の補助診断です。

血液中のPSA値は、炎症や良性の前立腺肥大症でも上昇しますが、前立腺 ..

(リュープリン)
長時間をかけてゆっくりと体内で放出され、主に前立腺がんの症状・進行の改善に用いられます。

2019年11月より、Koelis社のTrinityを用いたMRI-超音波画像融合前立腺標的生検 ..

2020年12月5日~8日、オンラインミーティングで開催された第62回米国血液学会議(ASH 2020)にて治療歴のある再発/難治性多発性骨髄腫患者に対する抗BCMA抗体薬物複合体であるBelantamab mafodotin(ベランタマブ マフォドチン:GSK2857916)+ポマリスト(一般名:ポマリドミド、以下ポマリスト)+デキサメタゾン併用療法の有効性、安全性を検証した第1相試験の結果がPrincess Margaret Cancer CentreのSuzanne Trudel氏らにより公表された。

この治療法は前立腺癌に対する代表的な治療法です。DTX はドセタキセルの略称です ..

サイトカイン放出症候群の発現を軽減するため、すべての患者にデキサメタゾンによる前投与を行ってください。

[PDF] 泌尿器科<膀胱・前立腺小細胞癌 EP療法>(1コース21日)

本試験は、治療歴のある再発難治性多発性骨髄腫患者に対して4週を1サイクルとして1日目にBelantamab mafodotinを1.95または2.5mg/kg(SINGLE群)もしくは1、8日目にBelantamab mafodotinを2.5または3.4mg/kg(SPLIT群)+1~21日目にポマリスト4mg+デキサメタゾン40mg併用療法を投与し、主要評価項目として最大耐用量(MTD)、第2相試験推奨用量(RP2D)などを検証した多施設共同用量漸増試験である。

高-超高リスク限局性前立腺癌に対する強度変調放射線治療の長期成績

今回は、前立腺がん(前立腺癌)の患者さんに使用する抗がん剤「ドセタキセル療法」についての話の第2話です。

[PDF] 前立腺がんレジメン CBZ療法 DTX療法 各レジメン詳細は、以下頁参照

本試験に登録された35人の患者の年齢中央値は64歳(36~78歳)。前治療歴中央値は3レジメン(2~5レジメン)。前治療歴の種類はプロテアソーム阻害薬100%、レナリドミド100%、ダラツムマブ45.7%。染色体異常ハイリスク(del17p13, t(4;14), t(14;16) or 1q gain)42.1%。以上の背景を有する患者に対する本試験の結果は下記の通りである。

[PDF] アンドロゲン受容体を介した前立腺癌去勢抵抗性獲得のメカニズム

神経学的事象、サイトカイン放出症候群、及び腫瘍崩壊症候群の発現を軽減するため、骨髄中の白血病性芽球の割合が50%超、又は末梢血中の白血病性芽球数が15,000/μL以上の場合には、本剤による治療開始前にデキサメタゾンによる前治療の実施を検討してください。

前立腺組織の発生、増殖、癌化においてアンドロゲン受容体(AR ..

MK-5684-01Aサブ試験:転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)患者を対象にMK-5684を含む複数の併用療法又はMK-5684単独療法の安全性及び有効性を評価するMK-5684-U01マスタープロトコルのアンブレラ第Ⅰ/Ⅱ相サブ試験

おもに前立腺に直接作用して前立腺のアンドロゲン(男性ホルモン)の取り込みを ..

■関連成分
デキサメタゾン (dexamethasone)

抗炎症作用が強く、作用の持続時間もステロイドの中で最も長い薬物。抗炎症や免疫抑制に使用されるが、糖尿病やムーンフェースなどの副作用が起こる可能性がある。連用後、急に服用を中止すると重篤な離脱作用が起こることがあり、連用後の服用中止時には、徐々に減量するなど注意が必要な医薬品。

PDFダウンロード 会員, CAN-60, 知りたい!前立腺がん

30%以上の患者で確認された治療関連有害事象(TRAE)は角膜症/微小嚢胞様上皮変化65.7%、倦怠感48.6%、好中球減少症48.6%、血小板減少症48.6%、発熱31.4%。10%以上の患者で確認されたグレード3~4の治療関連有害事象(TRAE)は角膜症40.0%、好中球減少症37.1%、血小板減少症34.3%、視力低下22.9%、肺感染症11.4%、呼吸困難11.4%であった。

[PDF] DTX 前立腺がん 67-3-2 泌尿器科 レジメン期間:21日

神経学的事象、サイトカイン放出症候群、及び腫瘍崩壊症候群の発現を軽減するため、骨髄中の白血病性芽球の割合が50%超、又は末梢血中の白血病性芽球数が15,000/μL以上の場合には、本剤による治療開始前にデキサメタゾンによる前治療の実施を検討してください。