デキサメタゾン(経口剤)(下垂体抑制試験の効能・効果を有する製剤 ..
“まだ終息の見えない”新型コロナウイルス感染症。本連載では、その動向や対策などを紹介しており、今回は、新型コロナウイルス感染症の治療の現状を解説します。また、自宅療養に備えて揃えておいたほうがよいものや、パルスオキシメーター使用時の注意事項についてもQ&Aでお伝えします。
コロナウイルス感染症の爆発的な感染拡大を受けて、世界各国で様々な治療薬の開発が進められており、日本国内でも「デキサメタゾン ..
軽症から中等症、重症まで治療は各段階で異なる
——新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の検査で陽性の場合、重症度によって、どのような薬が有効なのでしょうか。
基本的にはコロナの陽性者であっても、症状が軽い人に関しては薬を飲まなくても治る人がほとんどです。症状によっては、咳止めや解熱剤などの対症療法の市販薬を使っていただくことも一つです。注意点としては、もともと治療している病気がある人は飲み合わせの問題があるので、市販薬であっても医師や薬剤師に相談をしてください。
ただし、軽症者のなかにも次のような重症化リスクのある人たちもいます。
高齢者╱持病がある(糖尿病など)╱免疫不全を引き起こす薬を服用している╱肥満╱妊婦——などです。こうしたリスクのある人たちには中和抗体薬が適用されます。中和抗体薬は、発症から時間が経っていない軽症例であればウイルスの減少や重症化を防ぐ効果が期待されています。
——中等症から重症と言われるのは、どの程度の症状がある人たちを指すのでしょうか。
中等症以上のコロナの重症度は、中等症Ⅰ、中等症Ⅱ、重症に分類されます。
中等症Ⅰは、呼吸困難、肺炎がある人で、酸素投与を行う程度までには至らない人などを指します。
中等症Ⅱは、いわゆる肺炎でも酸素投与が必要な人です。もともと病気で酸素を吸っている人は、症状が出たり陽性になったらすぐに中等症Ⅱになるのではなく、通常使っている酸素の量よりもさらに必要になると中等症Ⅱになります。
重症は、いわゆる人工呼吸器や集中治療室に入るような人を指します。
1年前との大きな違いは治療や治療薬があること
——どのような薬が、コロナの治療で使用されていますか。
軽症から中等症Ⅰの人で、重症化リスクのある人は、7月に特例承認された中和抗体薬ロナプリーブの適応となります。この薬剤は1回の点滴投与を行う薬剤で、発症早期に使用することが望ましいとされています。中等症Ⅰであれば、昨年5月に特例承認された抗ウイルス薬レムデシビルも適応となります。レムデシビルは点滴で1日1回で5日から10日間投与します。
中等症Ⅱや重症になると、中和抗体薬は適応からはずれます。レムデシビルは適応であり、さらに免疫を抑える薬であるデキサメタゾンといったステロイド薬や、関節リウマチで使用されているオルミエントも適応になります。デキサメタゾンは飲み薬も点滴もありますし、オルミエントは飲み薬になります。
中等症Ⅱや重症では、酸素投与が必要な状態ですので、酸素投与や重症度によってはネーザルハイフローといった高流量酸素投与や人工呼吸器による管理を行うとともに、レムデシビルや免疫を抑制するステロイドやバリシチニブを併用することもあります。
——コロナが流行しているなかで、治療薬も徐々に増えてきていますが、安全性や有効性はいかがでしょうか。
現在使用されているいずれの薬剤も、コロナが発生した当時は存在しなかった、または有効性がわからなかったもの。1年数カ月が経過するなかで、世界的に十分に治験が行われ、有効性が示されたものが出てきているというのは、非常に重要なことです。ワクチンもあり、治療という面での対応ができるようになってきているのは、1年前との大きな違いだと思います。
最初は、既存のほかの病気のためにつくられた薬がコロナにも有効ではないかという視点で開発が進められていきました。同時に、コロナのための治療薬の開発も進められてきました。さらに、治験で統計的に優劣をつけたうえで薬事承認されています。
これだけの治療薬が短い期間で有効性を示し承認されているのは、製薬会社や協力してくれている医療機関の方々、参加された患者さんの支援があったからこそです。
現在、ほかにも治療薬の開発が進められています。有効性が治験で示され、いずれ承認されて使用できるようになれば、治療の選択肢もさらに増えていくことが期待されます。
新型コロナウイルス感染症に対するDNAワクチンの基礎研究および医師主導治験は ..
Q1
自宅療養時に用意しておいたほうがよいものとは?
A1
自宅療養中は外出することができません。自治体で食料の配送を行っていることもありますが、療養開始後すぐに届かない可能性もあります。そのため、災害対策と同様に事前に用意をしておくと安心です。
次の食品を参考に、5~7日分準備しておきましょう。
・うどんやシリアルなどの主食
・レトルト食品(米を含む)やインスタント食品
・缶詰(果物など)・菓子類
・経口補水液・スポーツ飲料など
また、体温計は平時より電池残量などを確認し、補充しておきましょう。
Q7
自宅療養時にMy HER-SYS(新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム)で健康観察を行うように言われたのですが、どうしたらよいですか。
A7
自治体によって健康管理のツールが異なります。厚生労働省が提供する感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS※)内の健康観察機能(My HER-SYS)を利用する場合は、保健所等からショートメッセージで送られてくるURLにアクセスして、新規登録を完了させた後、自身のスマートフォンやパソコンから健康状況を入力してください。
※Health Center Real-time Information-sharing System on COVID-19
デキサメタゾンが新型コロナウイルス感染症(COVID-19) ..
申請後は、が有効性や安全性などを審査し、承認するか決める。新型コロナ治療薬はこれまでに「ベクルリー」(一般名レムデシビル)と「デキサメタゾン」が承認されている。
富山化学は3月末に国内での治験を始めた。96人を目標に参加者を募集し、当初は6月末に終える予定だった。だが、などによって患者が減ったことから参加者数を確保できず、7月以降も治験を続けていた。7月中旬ごろから患者が再び増えたことで目標数を確保できた。
[PDF] 新型コロナウイルス感染症に関する 国内外の研究開発動向について
レムデシビルで新型コロナウイルスを治療するためには、通常5日間で6本の点滴をする必要があります。1本の値段が先進国では約4万円となっており、治療するためには約25万円が必要になります。
新型コロナウイルスは指定感染症であるため、患者は公的医療保険によって、治療薬を無償で提供されます。
7月21日に日本で2例目の新型コロナウイルスの治療薬として厚生労働省に認定されました。デキサメタゾンは1960年代初頭から、アレルギー反応や関節リウマチ、喘息など様々な疾患に利用されるステロイド系抗炎症薬で、すでに日医工が製造をしており、保険にも適応されています。
: 再発又は難治性の多発性骨髄腫(RRMM)患者を対象にMezigdomide(CC-92480)、ボルテゾミブ及びデキサメタゾン ..
当院では、以下の臨床試験・治験が行われています。ご興味をお持ちの方は、Eメールまたは電話でお問い合わせください。
なお、臨床試験には、一定の基準を満たす方のみがご参加いただけます。また、募集人数に達している場合や、なんらかの理由で試験が中止となっている場合がございます。あらかじめ、ご了承願います。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症の予防.
新型コロナウイルスの治療薬として富士フィルム富山化学によって開発されました。現在、新型コロナウイルスの治療薬としての承認を目指しており、富士フィルムは今月中にクウェートでの1000人規模の治験を始める予定です。
しかしデキサメタゾンに加えトキシツマブしか患者生存率を改善しなかった。 ..
トシリズマブは関節リウマチの治療薬として、スイスのロシュと中外製薬によって開発された抗IL-6受容体抗体です。現在新型コロナウイルスに対する有効性を調べる臨床試験が行われています。
[PDF] 2022 年度 第 5 回 受託研究(治験等)審査委員会 会議の記録の概要
アメリカのモデルナ・アメリカ国立アレルギー・感染症研究所で開発されているmRNAワクチンです。第1相臨床試験は、18歳から55歳の健康な成人45人に実施され、初回の接種から15日後までに全ての患者に新型コロナウイルスのスパイク蛋白質に結合する抗体が現れており、1回目より2回目の接種のほうが結合価は高くなっています。また、安全で忍容性が高く、重篤な症状は報告されていません。
びデキサメタゾン併用療法(B-Vd)の有効性及び安全性をダラツムマブ ..
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
デキサメタゾンは飲み薬も点滴もありますし、オルミエントは飲み薬になります ..
現在、新型コロナウイルス感染症の治療薬は大きく分けて2種類あります。
一つはウイルス自体の増殖を抑える「抗ウイルス薬」、もう一つは新型コロナウイルス感染症の重症化で起こる、「サイトカインストーム」の症状に対する「抗炎症薬」です。サイトカインストームとは過剰な免疫反応のことで、重篤な臓器障害をはじめ、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)という重度の呼吸不全を引き起こすことが分かっています。
ゾミブ及び低用量デキサメタゾン併用療法とボルテゾミブ及び低用量デキサメタゾン併用療法の有効性及び.
新型コロナウイルスの特効薬というものは残念ながらまだなく、現状は他の疾患の治療に使用する既存薬の転用が行なわれています。日本で使用されている主な治療薬としては、抗インフルエンザ薬として知られるファビピラビル(アビガン)、2020年5月に新型コロナ治療薬として特例承認されたレムデシベル(ベクルリー)などが挙げられます。
そのほか、未承認ですが、重症感染症の治療薬・デキサメタゾン(デカドロン)は、「標準的な治療法」として厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き(第4版)」に掲載されています。
[PDF] COVID-19に対する薬物治療の考え方 第14版
特例承認を受け、日本でも新型コロナの治療に使用されているレムデシベルですが、WHO(世界保健機関)は「新型コロナウイルス感染症の治療ガイダンス」の内容を更新し、同治療薬を「積極的に推奨しない(弱い推奨)」と公表しました。
中国での237人の重症新型コロナウイルス感染症患者が登録されたRCTでは死亡、臨床的
理由はレムデシベルの有効性をみるために、世界各地の入院患者に対して行なったいくつかの臨床試験で、死亡率の改善が証明できないという結果が出たため。レムデシベルは、新型コロナが最も体内で増殖する時期(発症から1週間程度)に有効な抗ウイルス薬であることから、重症度、人種、発症から投与された日までの時間、プラセボ薬の有無など、臨床試験の状況の差異が影響したのではないかと推測されます。
しかし、まだ確かなエビデンスがあるわけではなく、厚生労働省は「承認の根拠となった治験データが否定されたわけでも、有効性がないという結果でもないため、治療薬として見直す予定はない」と発表しています。
[PDF] 2021 年度 第 9 回 受託研究(治験等)審査委員会 会議の記録の概要
現在、医療機関では「新型コロナウイルス感染症診療の手引き」(厚生労働省)などに準じて患者の治療が行なわれていますが、施設によっては選択する薬剤、投与方法が異なることがあります。
治療方法は診断によって判断され、また、未承認薬の投与に関しては十分な説明と同意の上で実施されます。特にファビピラビルは妊娠中に服用することで胎児の奇形や流産・死産を起こす可能性があり、母乳や精液にも移行するので、医療機関で説明される注意事項を必ず守ってください。治療を受ける側においても各薬剤の説明を十分理解し、納得した上で治療に臨むことが重要です。
デキサメタゾンや他のグルココルチコイドの使用は他の適応がない ..
現在、世界各国の製薬会社や研究機関がさまざまなタイプの新型コロナウイルス感染症の治療薬を開発中です。多数開発されている、抗体医薬品(抗体薬)とは、体内に侵入した異物を排除する抗体を利用した医薬品のことで、がん、感染症、難病などの治療に期待されています。がん細胞やウイルスなどの表面にある標的(抗原)をピンポイントで狙って攻撃するため、高い治療効果が期待でき、一方、正常な細胞に影響を及ぼさないことが特徴です。
以下、開発中の治療薬で主なものを表にまとめました。
日本の関節リウマチ薬でコロナ死亡率低減 英国の研究グループが報告
同治療薬は既存薬からの転用ではなく新型コロナの治療薬として新たに開発、実用化されたものです。そのほかにも各国で治療薬開発の研究が進んでおり、今後の動向に関心が集まっています。
募集について(受付締切:2024年12月25日17時0分)(厚生労働省研究開発政策課 ..
琉球大学大学院医学研究科 感染症・呼吸器・消化器内科学講座 金城武士助教、同臨床薬理学講座 植田真一郎教授、琉球大学病院臨床研究教育管理センター 池原由美助教を中心とする研究グループは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化を防ぐ薬の開発を行うこととなりました。すでに薬事承認をされた薬剤の、COVID-19に対する適応症を広げることを目的としたこの医師主導治験は、横浜市立大学大学院データサイエンス研究科長 山中竹春教授などとの共同研究で行います。
ステロイド薬に新型コロナの死亡リスク低下させる効果 英国で治験
COVID-19の治療は、抗ウイルス薬と抗炎症薬の併用によって行われます。酸素投与が必要(中等症Ⅱ)または人工呼吸器での管理が必要(重症)の場合には、抗ウイルス薬であるレムデシビルと、抗炎症薬のデキサメタゾンが薬事承認されていますが、重症化するリスク因子を持っている軽症者や、肺炎はあるが酸素投与は必要ではない中等症Ⅰの患者さんの治療薬はまだ承認されたものがありません。抗ウイルス薬のファビピラビルの承認申請が10月に行われ、現在結果が待たれていますが、抗炎症薬ではまだ薬剤がない現状があります。今回の治験は、この空白となっている軽症から中等症Ⅰに対する抗炎症薬として、痛風治療薬であるコルヒチンの有用性を確認するもので、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業の研究開発課題として実施されます。