「コブラ会」と『ベスト・キッド』最新作、直接のつながりはナシ ─ …
急展開のシーズン2では、前向きに人生を歩みはじめたジョニーに過去の亡霊が影を落とし、弟子たちを巻き込んだ衝撃的な展開で幕を閉じることになります。果たして新シーズンには、どんな展開が待ち受けているのでしょうか。1話30分、1シーズン10話で展開するドラマは、年末年始にお家で鑑賞するのにも最適です。(編集部・入倉功一)
「コブラ会」と『ベスト・キッド』最新作、直接のつながりはナシ ─ …
1つ目、いきなり身も蓋もない話をするが、1話が短いことが本作の白眉である。1話が30分程度なのでサクサク見れる。これは製作者の賢明さを端的に表しているだろう。『ベスト・キッド』の続編で前のめりになる層は、私も含めて、もう決して若くないのである。1話で1~2時間もあると、体力がついていかない。悔しいだろうが、仕方ないんだ。しかし30分ならば話は別である。まさにワックスがけをしていたら、いつの間にか技が身についていたミヤギさん式トレーニングのように、過剰な負荷なく楽しむことができる。何はなくとも、まずは1話30分にした製作陣の英断を称えたい。
……もう『ベスト・キッド』ファン的には、たまらないあらすじであるし、その期待は1ミリも裏切られない。私は直撃世代ではないのだが、それでもあのワックスがけやペンキ塗りを練習した口だ。そんな私から見ても、まさかこんな幸福な続編ができるとは思わなかった。魅力がありすぎて、書き始めると何万字とかになってしまうので、今回は大まかに3つに絞って書きたい。
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ジョニーの一番弟子となるミゲルを演じたショロ・マリデュエニャ、ジョニーの息子ロビー役のタナー・ブキャナン、ダニエルのキュートな娘サムを演じたメアリー・マウサーの3人が、堅実な演技と達者なマーシャルアーツのスキルで2人のオジサン俳優を盛り上げる。
シーズン2では、マーティン・コーブが極悪非情のコブラ会創設者ジョン・クリース役で復活、またペイトン・リストが演じる女拳士トリーが参戦する。
大好きになり宝物のように心に残る作品!
“Cobra Kai”はオリジナル版への敬愛に溢れ、回想シーンでは『ベスト・キッド』のクリップが極めて効果的に使われる。34年後を描く続編に同じ主演アクター2人を起用し、悪役を主役に置き換えるというアイディアも秀逸だ。
シーズン1の最終話で活写される白熱の空手トーナメントは、オリジナル版のシークエンスを逆手に取った見事な構成になっている。(ティーンエイジャーの大会が、防具なしでフルコンタクトって現実にはありえないけど…。)
ターゲットはずばり「ベスト・キッド」を昔に見たお父さんとその息子ですね。
ダニエル役のラルフ・マッチオは58歳、『ベスト・キッド』3部作で一世を風靡したものの、『いとこのビニー』(1992)が最後のヒット作だった。最近は”The Deuce”に準レギュラーの腐敗警官役で出演し、意外に渋い味を出していた。
とにもかくにも、このオジサン俳優2人は50歳を超えてもう一花咲かせたのだ!
誰もが過去から逃れることはできない。強烈に過去を引きずっているジョニーは、過去を断ち切ることができないまま、それでも自分の過ちを認め、立ち上がり、また人生を踏み出そうとしている。人間は過去を捨てきることはできないが、変わることはできる。あたかもコブラが脱皮を繰り返して大きくなっていくように。
ベスト・キッド(1984 / 主演:ラルフ・マッチオ、ノリユキ・パット・モリタ)
コブラ会の先生ジョニー・ロレンスを含め、生徒たちはもれなく弱そうなのも笑えるし、もうちょっとちゃんと練習してから撮影に臨もうよっていうレベルのアクションシーンで埋め尽くされています。「ベスト・キッド」の宮城さんはもっと動けたんですけどねぇ。
34年前、時はまさに80年代真っただ中。ナウでヤングでイケてるカラテボーイだったジョニー(ウィリアム・ザブカ)は、地区の少年空手選手権で転校生のダニエル(ラルフ・マッチオ)にKO負けを喫する。所属していたコブラ会は崩壊し、彼女だったアリ(エリザベス・シュー)も失った。田舎の高校生の人生を狂わすには十分すぎる挫折である。そのまま大人になったジョニーはいまだに80年代感覚が抜けないまま、日雇いの仕事をこなしては、酒に溺れる毎日。妻と息子とも別居状態で、まさに人生詰将棋……なのに、かつてのライバルだったダニエルは、カーディーラーとして大成功を収め、円満な家庭を築いていた。ダニエルの活躍を知れば知るほど、これまたジョニーの飲酒量は増えるばかり。そんなある日、ジョニーのアパートに移民の少年ミゲル(ショロ・マリデュエナ)が引っ越してきた。当初は移民かよと素っ気ない態度を取っていたジョニーだが、ミゲルが不良たちにボコボコにされているのを見かけ、これはイカンと止めに入る。酒浸りでもジョニーの空手は全く衰えていなかった。ジョニーが不良グループを秒殺すると、その強さに胸を打たれたミゲルが訴えた。「僕に空手を教えてください!」かくしてジョニーはコブラ会を復活させるのだが……。
「アリちゃんはマジでかわいい。これは映画史に残る。いや、残ってる」
あの戦いは終わっていなかった……。と書けばカッコがいいけれど、30年以上前の高校時代のことで、中年男性2人が町中を巻き込んでケンカをするなんて、あってはならないし、傍から見れば迷惑極まりない。大人げないにも限度があるが、しかし、だからこそ面白いのである。先日からNetflixにて配信が始まった『コブラ会』(2018年~)は、あの『ベスト・キッド』(1984年)の続編であり、34年前の因縁を引きずる2人の中年男性の愛憎劇であり、武道を通じて成長していく若者たちの青春群像劇だ。
80年代映画「ベスト・キッド」続編が最強のワケ Netflix移籍後も人気の「コブラ会」を読み解く
かつて梶原一騎原作、つのだじろう作画の名著『空手バカ一代』にて、極真空手創始者の大山倍達は、山籠りの最中に人恋しさに襲われる。人里に降りて、女性と触れ合いたい――そんな願望を絶つべく、大山倍達は自ら片眉を剃り落とした。そして片眉のない珍妙な自分の顔を見て「これでもう人里にはおりられん! 女どもが相手をするものかあ! バカの顔だっ!!」と孤独を笑い飛ばしのである。『コブラ会』の登場人物にも、こうした大山倍達ほどの空手バカっぷりがあったなら、色恋沙汰を断ち切り1人ストイックに修行を続ける強さがあれば――という、ちょっとした歯がゆさを感じるのも事実だ。
しかし「コブラ会」は、単なるオールドファンに向けただけの作品ではなく、むしろ過去の映画シリーズの価値すら昇華させるような1作となっている。
オジサン俳優2人は、50歳を超えてもう一花咲かせた!
ウィリアム・ザブカは映画デビュー作でジョニー・ロレンス役を引き当て、『ベスト・キッド2』(1986)にも出演したが、その後は鳴かず飛ばず。わずかに‘80年代の傑作ドラマ”The Equalizer”(デンゼル・ワシントン主演『イコライザー』の原作)で、主人公ロバート・マッコールの息子を演じたくらいだ。現在54歳だがいい年の取り方をしていてカッコよく、本作の成功はザブカの魅力に負う部分が多い。
この壮大な新シーズンをお見逃しなく。 本記事はネット上で入手可能な情報に基づくものであり、言及されている映画やシリーズはまだ見ていない。
2点目は、徹底的な『ベスト・キッド』愛だ。主要キャストは全員オリジナルキャストのままで、いわゆる「原作を知っていればニヤっとできる」的な要素も散りばめられているし、ほとんど細かすぎて伝わらない『ベスト・キッド』の見どころ選手権と化している。そして、そんな有り余るほどの愛があるからこそ、今日の視点で見たときの『ベスト・キッド』のおかしなところも適切に捉えることができているのだ。これが3つ目の魅力へとつながっていく。
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そしてコブラ会vsミヤギ道の戦いは、シーズン3でさらに混迷を極める。人間関係はより複雑になり、キャラクターの背景は重厚になっていく。もちろんユーモアも健在だが、話がベトナム戦争にまで及ぶなど、これまでより圧倒的にシリアスだ(あとNetflix資本の介入のおかげか、目に見えて予算が増えています)。「武道の本質とは?」「暴力の連鎖はいかにして断ち切るのか?」。このジャンルにおける普遍的なテーマが深堀されていく。それゆえに、当初に物語の主軸にあった若者たち――ジョニーの愛弟子ミゲル、ジョニーの息子にしてダニエルさんの弟子となる絶妙に90年代イケメン顔のロビー(タナー・ブキャナン)、そんな2人の間を行ったり来たりするとダニエルさんの娘サマンサ(メアリー・モーサ)――の初々しい三角関係が、どうにも回り道に感じるのである。端的に言うなら、「お前らが三角関係でゴタゴタしたせいで、街中で暴行事件が起きまくりばい。あんま関係ない人の顔面ボコボコになっとるし、イチャついとる場合やなかとよ」。そして、冒頭に書いた通り、故・梶原先生が私の心の中に降りてきたのである。
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ロビー・キーン役 タナー・ブキャナンは昔テコンドーを習っていたそうです。また「コブラ会」に出演する前に「サバイバー: 宿命の大統領」撮影中にはカナダのトロントでムエタイを約8か月間トレーニングしていました。
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映画『ベスト・キッド』シリーズの続編として、Netflixで配信されているドラマ「コブラ会」が、シーズン6で完結することが決定した。
「ベスト・キッド」を見たことがある人ならもちろん、見たことがない人でも楽しめる(本編にふんだんに過去のフッテージが使用されている)が、Netflixでは「ベスト・キッド」本編も配信されているので未見の人はこれを機に見てみるといいと思う。
「30年後のドラマシリーズ「コブラ会」へ‼️」ベスト・キッド3 最後の挑戦 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価).
『コブラ会』(2018年~)は『ベスト・キッド』(1984年)の極上の続編である。オールバレー最高の少年空手家を決めた、あの戦いから30数年。ミヤギ道空手を継ぐ若き達人ダニエルさん(ラルフ・マッチオ)、その宿敵であり凶悪空手集団コブラ会のエースだったジョニー(ウィリアム・ザブカ)、2人はどちらも中年に差し掛かっていた。人生が燻りまくりのジョニーは、一発逆転と若き日への郷愁からコブラ会を再始動させる。しょっぱい船出から始まったコブラ会であったが、徐々に弟子は増えてゆき、遂には一大勢力へ成長。ジョニーもまた愛弟子ミゲル(ショロ・マリデュエニャ)と共に、子どもたちを導く先生として変化してゆく。しかし、力を持ったコブラ会は次第に過激化してゆき、元祖コブラ会の先生クリース(マーティン・コーヴ)の帰還も決定打となって、完全な暴力集団に堕ちてしまうのだった。コブラ会の暴走を憂慮したダニエルさんは、故ミヤギさんの意志を継いたミヤギ道空手の道場を開き、コブラ会の横暴に耐えかねた少年少女らが集い始める。かくしてコブラ会vsミヤギ道の空手大戦争が勃発。学校での大乱闘と衝撃の結末にてシーズン2は幕を閉じた。