イソトロイン(イソトレチノイン)はニキビへの治療で用いられる内服薬です。
イソトレチノイン使用中は肌が敏感な状態となっているため、ダーマペンのような刺激の強い施術は避けたほうが良いです。
☑ あらかじめ判明している副作用を理解すれば、怖がるほどの薬ではない
・治療期間は1クール4ヶ月~9ヶ月です。
・ほとんどの方は1クールで改善がみられることが多いです。2クール目も続けて服用したい方も、3ヵ月の休薬期間が必要です。
・治療を開始してから最初の数週間はニキビが悪化することがあります。ほとんどの場合は2ヵ月ほどで改善します。
・必要に応じて定期的に血液検査をしています。検査で異常がないこと確認し、継続できるかどうかを決定いたします。
副作用が出やすくなる薬:併用によりビタミンAの過剰症が起こりやすくなります。
ビタミンAの内服薬
しかし、内服薬であることから、副作用が気になる人もいるのではないでしょうか。
スピロノラクトンは長期安全性が高い薬ですが、生理不順などの副作用が用量依存性に起こる場合があり、長期継続するには低用量の方が無難です。近年、スピロノラクトン少量内服とベピオを併用することで良好な結果が得られたと報告されています(文献2)。別の見方をすれば、ベピオやデュアックゲルなどで効果不十分な場合でも、スピロノラクトンを少量追加することで良好な結果が得られる可能性があります。
イソトレチノインは重症のニキビに対して、30年以上前から認知されている治療薬です。皮脂腺を退縮させて皮脂分泌を抑え、アクネ菌の増殖を抑えます。またアクネ菌を排除しようとしてはたらく過剰な免疫反応を正常化させ、ニキビを鎮めます。毛穴づまりを防ぐ効果もあります。これまで保険診療のニキビ治療で思うような効果が得られなかった方、何度も繰り返すニキビにお悩みの方に適している治療法です。
症状や副作用を観察しながら、40mgに増量することもあります。
男性の発毛治療で最も多いのが、男性型脱毛症(AGA)です。男性ホルモンが原因で毛髪の成長が阻害され、細くコシのない毛となってしまいます。特にこめかみ(前頭部)や頭頂部では男性ホルモンの感受性が高く、このためAGAでは同部位の薄毛が進行します。この男性ホルモンの作用を抑えるのが、フィナステリド、デュタステリドという飲み薬です。フィナステリドは2種類ある男性ホルモン受容体のうち2型の受容体を選択的に阻害、デュタステリドは1型・2型の両方を阻害し、頭髪での男性ホルモンの作用を抑えることで発毛効果を発揮します。
これらの薬剤はゆっくり時間をかけて効果を出していく薬剤であり、早期の発毛をご希望の場合は、ミノキシジルという飲み薬を併用します。毛包周囲の血流を改善させ、酸素および栄養状態を高め、成長因子の産生を促進することで、毛乳頭細胞を活性化すると言われ、細い毛が太い毛へと成長します。
これら飲み薬を治療の中心として行っていきますが、持病により飲み薬の服用が難しい場合や、副作用が懸念される場合には、外用薬ないしはメソセラピー(薬液を頭皮に直接投与)による治療を行います。
ビタミンC製品は肌のトーンを整える効果が期待できますが、イソトレチノイン使用中は敏感肌となるため、ビタミンCの濃度や使用頻度に注意が必要です。
イソトレチノインの効果は、1ヶ月目頃から実感するケースが多いです。
以前はイソトレチノインがうつ病などの精神疾患を引き起こすリスクが懸念されていましたが、最近ではイソトレチノインによってというのがコンセンサスとなっています。
イソトレチノインを服用している間は、ゼオスキン製品の使用を控えるか、どうしても使用したい場合は必ず医師に相談し、適切な使用頻度と量を守りましょう。
・レーシック手術前後6ヶ月はイソトレチノインの服用をお控え下さい
また、サプリメントを含むビタミンA製剤との併用は、ビタミンA過剰症のリスクがあるので注意してください。フェニトインやステロイド薬との相互作用も懸念されるため、これらも禁忌とされています。
イソトレチノインの服用中は、以下のようなこともしてはいけません。
A. イソトレチノインは光感受性を高めるため、内服中に光治療やレーザー治療など治療方法によってしみや色素沈着の原因となる可能性があります。内服薬についても併用できないものがあります。医師にご相談ください。
イソトレチノインは国内では承認されておらず、市販もされていません。
頭痛が出やすくなる薬:頭蓋内圧を亢進させるため頭痛の副作用が出やすくなります。
テトラサイクリン系の抗生物質(ビブラマイシン、ミノマイシンなど)
1クールの治療期間は約6ヶ月間ですが、8ヶ月間に延長することもあります。
A. イソトレチノインは光感受性を高めるため、内服中に光治療やレーザー治療など治療方法によってしみや色素沈着の原因となる可能性があります。内服薬についても併用できないものがあります。医師にご相談ください。
おおしま皮膚科でのイソトレチノインを使用したニキビ治療の流れです。
イソトレチノインと同じように皮膚のターンオーバーを促進するため、併用すると肌への刺激が強くなり、赤みや乾燥、皮むけが悪化する可能性があります。
ですので、トレチノインを飲むときには、半年間避妊をすることが大切になります。
A. イソトレチノインは脂溶性のため、脂肪分と一緒に吸収されますので、食後に服用いただきます。空腹時は吸収が悪くなるため、効果がでにくくなります。用量についてはカウンセリングの上、医師が決定いたします。
ただし、副作用で1割ほどの方に一過性の赤みが出ることがあります。
A. イソトレチノインは脂溶性のため、脂肪分と一緒に吸収されますので、食後に服用いただきます。空腹時は吸収が悪くなるため、効果がでにくくなります。用量についてはカウンセリングの上、医師が決定いたします。
イソトレチノインとレーザー治療の組み合わせで起きる作用について解説していきます。
イソトレチノインの副作用が怖い方は、これらの注意点をよく守るようにしましょう。現在服用中の薬についてなど、気になることがあるときには医師までご相談ください。
イソトレチノインは、1ヶ月後に皮脂が減ってきたことを実感できます。
副作用には個人差があります。医師の診察を受け、診断された適切な治療方法をお守りください。
イソトレチノインの服用期間は、絶対に妊娠しないようにしてください。
イソトレチノインには飲み合わせの悪い薬があり、併用によっては副作用が出やすくなるなどの危険性があります。以下の薬を服用中の方は、事前に医師までご相談ください。
上記で解説したように、イソトレチノインは妊娠中の人は服用できません。
服用期間中、または服用終了後1ヵ月以内に性行為をする場合は、必ず避妊を行ってください。
イソトレチノインは皮脂腺の活動を抑えるため、肌が乾燥しやすくなります。
皮脂腺の細胞死(アポトーシス)を促進するため、治療終了後も一定期間、皮脂量の減少が持続する傾向があります。ただし、収縮した皮脂腺は時間の経過とともに元のサイズに戻るため、皮脂分泌量の大部分が回復することが一般的です。
イソトレチノインを服用する際には、以下の点に気をつけてください。
イソトレチノインは、1日1回を食後に内服します。朝でも夜でも飲みやすいタイミングで大丈夫です。イソトレチノインはビタミンA誘導体の一種のため、水よりも脂肪に溶けやすい性質があります。食後に服用することによって、薬剤の成分の吸収がよくなります。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗
スピロノラクトンは降圧剤ですが、成人女性のニキビに高い有効性があることが知られています。米国FDAからニキビ治療薬として認可を受けていませんが、中等度以上のニキビに対して海外のガイドラインでも推奨されています。1日50~200mg内服するのが効果的であり、皮脂の分泌を抑える作用もあると報告されています(文献1)。しかし、イソトレチノインに比べて中止後の再発率が高いことからも、皮脂腺の退縮作用があるかどうか明確ではありません。
イソトレチノインは、毛穴の開きや黒ずみにも効果が期待できます。
妊娠を希望される場合、イソトレチノインの服用終了後、1ヵ月後からであれば薬の影響を受けません。
イソトレチノインは医師の診察が必要なため薬局などで市販されていません。
イソトレチノインは皮脂腺を退縮させるため、皮脂分泌を大幅に減少させる作用を持っています。この効果により、ニキビの原因菌であるアクネ菌が皮膚に定着しにくくなります。さらに、抗生物質と比較しても、より効果的にアクネ菌の数を減少させることができます。
文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗
酒さ・赤ら顔は、なんらかの原因により顔が赤くなっている状態のことをいいます。ニキビのような赤いポツポツが出る場合や、毛細血管拡張がみられることもあります。基本的な治療はスキンケアや生活習慣の改善、塗り薬などがありますが、飲み薬として抗生剤が効かない場合にイソトレチノインを処方する場合があります。赤いポツポツやぼんやりとした赤みを抑える効果が期待できます。
イソトレチノインの効果を高めるため、保湿ケアを徹底しましょう。
近年のレビューでは、骨端閉鎖についてはイソトレチノインをことが指摘されており、通常ニキビで用いられる量では起こりにくいと考えられています。