薬剤師のためのBasic Evidence(制吐療法) | 日医工株式会社


これらはすべて吐き気止め薬ですが、がん薬物療法中の多くの方が使用していると思います。


デキサメタゾン(商品名デカドロン)、中等度の吐き気を起こす抗が

では、それぞれの神経伝達物質の作用を抑えるために、どのような制吐薬が使われるのでしょうか?

半夏瀉心湯は吐き気・食欲不振・軟便傾向の状態に適するとされる漢方薬です。以外にも吐き気や下痢などの消化器症状が現れる抗がん剤に対して、半夏瀉心湯が有効な治療の一つとなっています。

◎吐き気止めは効果のある方を使用してください。 (2種類同時に飲むこともでき ..

この4剤併用療法はシスプラチン、AC療法などの高度催吐制のある薬剤の場合の処方例で、程度が軽い薬剤などの場合には3剤や2剤、もしくは1剤だけという場合もあります

化学療法を受けている、または受ける予定の小児および若年(18歳未満)の予期性、急性、および遅発性の悪心嘔吐の抑制に対する薬学的介入の有効性および有害事象を評価すること。

種類の吐き気止め(ニューロキニン1受容体拮抗薬、デキサメタゾン、セロトニン 5-HT3 受容体拮抗薬)で吐.

化学療法を受ける小児および若年(18歳未満)のがん患者を対象とした制吐剤、カンナビノイド、ベンゾジアゼピンとプラセボや他の現行の治療介入とを比較するランダム化比較試験(RCTs)の文献を特定するため、レビューの著者2名が個別に抄録を調べ選別した。

2) 渡部智貴,半田智子,加藤裕久.日本国内の臨床試験に基づく抗がん剤の催吐性リスク分類.癌と化療.2015; 42: 335-41.

本来は吐き気止めではないが、悪心・嘔吐に有効。 しかし、国際標準用量の10mgは ..

新たな制吐剤の登場にもかかわらず、悪心嘔吐はがん治療を受ける小児にとって依然として残る問題である。最適な制吐剤の投与計画を実施することで、悪心、嘔吐、およびそれに付随する臨床的問題を減らし生活の質(QOL)を改善することが可能になると思われる。本稿はシステマティックレビュー初版の更新である。

しっかり制吐薬を使って、吐き気の無い抗がん剤生活を目指して欲しいです


[PDF] 2016年04月 『抗癌剤の催吐性リスク分類と制吐療法について』

ランダム化比較試験は行われておらず,一般的には軽度リスク・最小度リスク抗がん薬に対して制吐薬は推奨されない(参照)。

抗癌剤治療に伴う副作用のひとつである、吐き気・嘔吐を適切にコントロール ..

女性は男性に比べ催吐リスクが高いことが知られている(→参照)。本邦の呼吸器領域と婦人科領域における制吐療法の第II相試験の報告では,同じカルボプラチンを用いても,アプレピタントを含む3剤制吐療法を用いた場合,全期間嘔吐完全制御割合は,呼吸器領域では8割程度であるのに対し,婦人科領域では6割程度であった。また,婦人科領域の悪性腫瘍でカルボプラチンを用いる際に,第1世代5-HT3受容体拮抗薬とデキサメタゾンのみを用いた群に比べ,これらにアプレピタントを加えた群では,「“食事や水分も摂れない強い悪心”がない」と「5日間嘔吐なし」の割合がそれぞれ有意に高かった。ただし,副次評価項目として制吐効果をみた研究であり,2,3 日目にはデキサメタゾンが用いられていないという制限がある。

薬物相互作用 (27―がん化学療法における制吐剤の 薬物 ..

アプレピタントとデキサメタゾンの併用もしくはアプレピタント単独投与の遅発性嘔吐に対する有用性もNCCN ガイドライン2017 や,レビューで示されている。個々の臨床試験では,中等度リスクに対するアプレピタントを含む3 剤の効果をみたランダム化比較試験がある。現在は高度リスクに分類されるAC 療法が約半数含まれている試験であるが,AC 療法以外の中等度リスクにおいても一次評価項目である「5 日間嘔吐なし」の割合が有意にアプレピタント群で高かった。ただし,これはサブグループ解析である点に注意が必要である。わが国でも,二重盲検ではないことに留意する必要があるが,オキサリプラチンベースの抗がん薬を用いる大腸がん症例において,5-HT3受容体拮抗薬とデキサメタゾンの併用療法にアプレピタント/ホスアプレピタントの上乗せ効果を,全期間および遅発期における嘔吐制御割合で証明した第III相ランダム化比較試験(SENRI 試験)の報告がある。さらに,AC 療法を除外した中等度リスク対して第1 世代5-HT3受容体拮抗薬(オンダンセトロン,1~3 日目),デキサメタゾン(1日目のみ)の2 剤併用群に対してホスアプレピタント併用の効果を見たランダム化比較試験がある。7 割以上の患者においてカルボプラチン,オキサリプラチンを含むレジメンが使用されていた。ここでは対照群のオンダンセトロン(1~3 日目),デキサメタゾン(1日目のみ)の2 剤併用群に比べて,主要評価項目である完全嘔吐制御割合が3剤併用群で有意に高かった(77.1% vs. 66.9%)。

る制吐薬が無効のとき,併用薬としてセロトニン 5HT3受容体拮抗薬の投 ..

5-HT3受容体拮抗薬もしくはデキサメタゾンとの併用は,各単独療法と効果に差はなく,費用対効果において5-HT3受容体拮抗薬の有用性は疑わしいとされている(パロノセトロンはこの検討に含まれていない)。しかし,肝炎などでデキサメタゾンが使用できない場合は,5-HT3受容体拮抗薬を用いることもある。さらに遅発性嘔吐におけるパロノセトロン単独投与の有用性をdolasetron との比較で明らかにした第III相ランダム化比較試験の結果もあり,遅発性嘔吐に対するパロノセトロン単独使用は,現時点ではオプションの一つと考えられる(なお,ここでいう単独療法とは遅発性嘔吐に対するものであり,急性嘔吐に対する薬物療法に関しては を参照されたい)。5-HT3受容体拮抗薬と副腎皮質ステロイドは制吐効果,QOL 改善効果において同等であると報告した第III相ランダム化比較試験もある。MASCC/ESMO ガイドライン2016,ASCO ガイドライン2017 では,中等度リスク抗がん薬による遅発性嘔吐に対して,前述したパロノセトロンとデキサメタゾンの併用療法が推奨されている(参照)。

(CINV) 予防において、 NCCNが推奨するデキサメタゾン ..

【参照】 2015ASCO 総会で報告された乳がんに対するアントラサイクリン系抗がん薬とシクロホスファミドを含むレジメンに対するデキサメタゾン/ホスアプレピタント併用下でのグラニセトロンとパロノセトロンの比較を行ったわが国の第III相ランダム化比較試験(WJOG6811B 試験)では,主要評価項目である遅発性悪心・嘔吐の完全制御割合において両群間に有意差は認められなかったが,二次評価項目ではパロノセトロン群が遅発期において有意に悪心を抑制した。

つまり、吐き気止めを適切に使用して、しっかり吐き気を抑えることは、抗 ..

CHOP 療法も高度催吐性リスクに分類されている。しかし実臨床では制吐薬として2 剤併用が行われる傾向にある。これは高用量のプレドニゾロンを5 日間投与するため遅発性の悪心嘔吐が低いと考えられているためであり,実際に我が国で行われたCINV 観察研究では,79%で2 剤併用が行われていた。CHOP 療法に対するNK1 受容体拮抗薬の有効性については,1 コース目は2 剤併用を行い,2 コース目からNK1 受容体拮抗薬を上乗せする試験が報告されている。また第2 世代の5-HT3受容体拮抗薬の有効性について検討したいくつかの前向き試験が本邦より報告されている 。2 剤併用,3 剤併用のどちらが良いかについてのランダム化比較試験は,第II相試験での報告しかなく,今後の検討が必要である。

ん剤の場合にはセロトニン受容体拮抗薬、デキサメタゾン、軽度の場

アントラサイクリン+シクロホスファミド併用(AC)療法においてアプレピタントを使用しない臨床試験のエビデンスから,2 日目以降のデキサメタゾンの上乗せ効果は証明されていない。さらにステロイドの副作用を減ずる目的で,AC 療法に対する2~3 日目のステロイド使用を行わないsteroid sparing という投与法は,ステロイド通常使用に対する非劣性が海外の第III相ランダム化比較試験で示されている。本邦でも,アプレピタント(またはホスアプレピタント)を併用した第III相試験において,AC療法を含む高度リスク抗がん薬に対するsteroid sparing が可能であることが示された14)。ただし使用された5-HT3受容体拮抗薬はパロノセトロンのみであることに留意する必要はある。したがって,AC 療法においては,steroid sparing は選択肢の一つとなる(→ 参照)。

全身麻酔後には吐き気や嘔吐がおこることがあります。特に女性やタバコを吸わない方、乗り物酔いし

第1 世代の各5-HT3受容体拮抗薬の制吐効果に差はないとされているが,わが国で行われた高度リスクの抗がん薬投与に対する,第2 世代の5-HT3受容体拮抗薬パロノセトロンとデキサメタゾンの併用群とグラニセトロンとデキサメタゾンの併用群の制吐効果を検討した第III相ランダム化比較試験において,パロノセトロンとデキサメタゾンの併用群が有意に遅発性嘔吐を抑制したことが示されている(参照)。また,高度リスクの抗がん薬投与に対するパロノセトロン,デキサメタゾン,アプレピタント併用群と,グラニセトロン,デキサメタゾン,アプレピタント併用群の制吐効果の比較を行った第III相ランダム化比較試験(TRIPLE 試験)が報告され,主要評価項目ではないがパロノセトロン群が遅発期において有意に悪心・嘔吐を抑制したことが示された

• 体動に伴い吐き気が出現する患者さん。 • 同時にめまいも伴う。 • 病態:前庭系の刺激

また,MASCC/ESMO ガイドライン2016 では5-HT3受容体拮抗薬とデキサメタゾン (12 mg に減量→ 参照)とアプレピタントによる3 剤併用療法も,高度リスクの抗がん薬による急性嘔吐と同様に遅発性嘔吐に対しても推奨されている。

じて抗コリン薬やヒスタミン H1受容体拮抗薬の追加,症状が続けばコルチコステロ

ランダム化比較試験やプールドアナリシスの結果では,デキサメタゾン4~8 mg 経口投与(2~3 日目)とNK1受容体拮抗薬であるアプレピタント80 mg 経口投与(2~3 日目)の併用がデキサメタゾン単独より有用であった。この2 剤併用は,5-HT3受容体拮抗薬とデキサメタゾンの併用に比べても有意に遅発性嘔吐を抑制しており(21% vs.36%,p<0.001),ASCO ガイドライン2017,MASCC/ESMO ガイドライン2016 で推奨されている。