一般に、抗精神病薬は単剤で投与されることが望ましいとされています。



お忙しいなか、相談への回答ありがとうございます。
抗うつ剤を含む3種類のお薬は飲まないまま過ごしております。
別の心療内科の予約がいっぱいで取れず毎日電話をしておりますがまだ行けておりません。
先生教えてください。
「うつ状態」を抗うつ剤を飲まないまま放置した場合、どうなるのでしょうか?
頭の中がおかしくなるのでしょうか?
自然に治ることもありますでしょうか?
よろしくお願いいたします。


リスミーは、不眠症に処方する薬ですが、抗不安薬としても用います。


デパス®を除いて、安定剤は抗うつ薬よりも安全だと考えています。
抗うつ薬と安定剤デパス®は使わないようにしています。
あとは、まったく違う理由ですが、自律神経失調症に対してグランダキシン®は効かないので使っていません。
私が主体性をもって処方しないのは以上の薬です。他の薬は使います。


SSRIとしては、デプロメール®ルボックス®(一般名フルボキサミンマレイン酸塩)とパキシル®(一般名パロキセチン塩酸塩水和物)が強迫性障害に適応を認められています。
でもまあ、私なら使いません。
抗うつ薬を使わずに強迫性障害を治療しています。
でも全員が治るとは、言い切れません。
いろいろと提案しても、ご本人さんがちゃんと取り組まない場合はなかなか治りませんし、
ちゃんとやっていただいても治らないことも、正直あると思います。
ですから完治するかと問われれば、患者さんによりますねと答えるよりありません。
正直なところ、そのようになります。
それで、SSRIを使えば完治するのかと言えば、
薬で完治することはないというのが基本です。
完治するとしたら、それはたまたまです。薬の働きではなく。
薬で導けるのは、寛解状態です。
手前味噌ですが、完治と寛解の差については、以下の記事をご参照ください。

ベンゾジアゼピン系抗不安薬のデメリットを考えていくにあたっては、です。


ご質問いただき、ありがとうございます。
セルトラリン塩酸塩のことですね。抗うつ薬です。
この薬の適応には、うつ状態というのもありますので、処方していいことになりますが、
うつ状態を病ではないと言うのは詭弁でしょう。
うつ病ではないという意味かも知れません。それなら、まあ理解できます。
ちなみに、病でないとしたら、
保険医療養担当規則というのがありまして、
その第12条に違反している可能性があります。

第十二条
保険医の診療は、一般に医師又は歯科医師として診療の必要があると認められる疾病又は負傷に対して、適確な診断をもととし、患者の健康の保持増進上妥当適切に行われなければならない。

疾病または負傷に対して現物支給されるのが保険診療というルールがあります。
疾病は病気のことだと思うのですが、いかがでしょうか?

あなたの受けている治療は自費ですか?
自費なら病ではないものに対してセルトラリン塩酸塩を処方してもらい、
薬局でも10割負担であるとするなら、保険医療養担当規則には違反していないと考えられます。
しかし、その治療が保険診療でなされているのであれば、
主治医は処罰の対象になります。
あなたは処罰の対象ではありませんので、ご安心ください。
おそらく、あなたを安心させたくて、病ではないと言い続けているのでしょうが、
保険診療で処理しているのでしたら、主治医は本当は病だと考えているのだと思います。

では病だとして、それなら抗うつ薬を飲むかということになりますと、患者さん各々の判断ということになるでしょう。
嫌だと思ったら、他の医者にも相談していいと思います。
身近に抗うつ薬以外の治療も出来る医者がいるといいですね。
幸運を祈ります。


相談にのっていただきありがとうございます。抗不安薬を勧められたのですが、菊池先生は抗不安薬についてはどう思われますか?私はできれば生活習慣や良質な睡眠で体調を良くしたいと思っているので先生の考えをお聞きしたいです。

ベンゾジアゼピン系抗不安薬もアルコールも作用メカニズムは似ていて、が表れます。


睡眠はとても重要ですので、主治医の先生とじっくり話し合いながら、治療を継続してください。
デエビゴも悪くないと思います。
うつ病には抗うつ薬が標準治療ですからね。
それ以外の治療にあまり力を入れていない医者も多いかもしれませんね。
大分にも色々な治療をしてくれる医者がいるといいのですが。


ご質問いただき、ありがとうございます。
私は、抗うつ薬を使わずに治療していますが、現在の標準治療は抗うつ薬の使用もひとつ、認められているところですから、処方されるのはよくあることです。
個人的には特に若年者への使用を避けたほうがよいと思います。心配されるのはごもっともです。
ただ、薬を使うことによってご本人さんが楽ならば、安易に止めなさいと言えません。なかなか難しい問題ですね。
もうひとつのポイントは、不登校が解決するのかどうかというところでしょう。
抗うつ薬に登校させるというような働きはありませんので、うつ病の治療がなされ、結果として通学出来るようになることが治療のひとつの目標点となるのでしょう。

*三環系抗うつ薬(tricyclic antidepressants: TCA)

こんにちは 質問さしてください 不眠薬の為にトラゾトンをすすめられたのですが
やはり不眠薬としての抗うつ剤もこのましくないでしょうか
いきなりの質問すみません

初めまして。
抗うつ剤が怖くてたまらなくてこちらにたどりつきました。
大阪在住で行きたくても行けずにどうしたら良いかわからず
ここで相談させてください。
よろしくお願いいたします。

不安不眠死にたい日常生活が送れないなどで子供に心の病気だと言われて12月18日心療内科を受診。
「うつ状態であるが病気ではない。
脳、食欲、眠る、お薬を出します。」
と言われ薬局に行くと抗うつ剤でした。
①セルトラリン
②スルピリド
③デエビゴ

抗うつ剤は飲み始めるとやめられなくなると思っていて
病気ではないのになぜ抗うつ剤を飲むのか納得出来ず怖すぎて飲めず
再度22日に相談に行きました。
「うつ状態ですが病気ではない。病気の種類が多いから診断はまだ出来ないという意味ではない。死ぬときにならないと病気だったかわからないかもしれない。病気になるかどうかわからない。ここはお薬で治す病院。漢方は違うかな。抗うつ剤は飲んでください。最低3ヶ月飲んでください。抗うつ剤は長期戦なのでやめるまで1年続くかもしれないし2年続くかもしれない。追加で出しておきます。年明けまた来てください。」と言われました。
今手元にまるまる2週間分あります。
眠剤のデエビゴだけ1回だけのんでみました。全く眠れませんでした。

どうしたらいいのかわからず
怖くて不安でたまりません。

うつ状態からは抜けたいのですが、病気ではないのに抗うつ剤を飲む必要があるのでしょうか?
漢方や抗うつ剤ではないお薬などで対処出来ないのでしょうか?
何度きいても「病院ではない」と言いながら抗うつ剤を処方する先生に不安と不信感を抱いてしまいました。
これは普通なのでしょうか?
他の心療内科にこのことを伝えて診察に行ってもいいのでしょうか?
1度も飲まずに今の先生にも次の先生にも何も伝えずにこっそり転院しても良いでしょうか?
教えてください。
よろしくお願いいたします。

大阪にこちらの先生のような病院があればいいのに、、


抗うつ薬が単に欲しいだけの方は、他院に行くことをお勧めします。

ここでもまた、うつ病に対する薬の使い方を中心に述べたいと思います。図に簡単にまとめてみました。まず、見ていただきたいのは図の一番下です。図では、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と書いてありますが、ほとんど全ての抗うつ薬で、同じような処方の仕方をします。すなわち、「少量から始めて漸増し、可能な限り最大容量まで増量し、良くなってからも、しばらくは同じ量で飲み続ける」というものです。薬によっては、「なるべく少量ですめば、そのほうが良い」というものもあります。睡眠薬やマイナートランキライザーは、その代表でしょう。しかし、抗うつ薬は違います。一旦使うと判断したら、十分な量を飲んでいただくほうが良いのです。それも十分な期間、飲む必要があります。そうしないと症状が十分に治りきらないのです。患者さんによっては、来院されて2回目、3回目の時に、少し改善感があるのにもかかわらず、なお抗うつ薬を増量することに抵抗があるかもしれません。しかし、現代の薬物療法では、「抗うつ薬は、多少の改善が得られたにせよ、十分な回復が得られるまでは増量し、できるだけ、その薬の最大服用量まで飲んでいただく」といった原則があるとご承知置きいただき、処方通り飲んでいただきたいと思います。

ベンゾジアゼピン系抗不安薬のもうひとつの問題が、「依存性」です。

抗不安薬への依存の程度は、薬の種類、用量、期間などによりますが、数週間以上、毎日服用していると、薬に対する身体依存が形成されてしまいます。例えば、今まで以上の用量を服用しないと、今まで通りの薬の効果が得られなくなってしまいます。
依存の問題を防止するため、ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、できるだけ短期間の服用が望ましいです。

ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、飲み続けているとお薬が体に慣れてしまいます。

・比較的強力とされる
・さまざまな不安障害に適応する
・パキシル錠とパキシルCR錠がある
・パキシル錠は、薬価がリーゾナブルなジェネリック(後発品)のパロキセチンが販売されている

抗不安薬はこのような目的で、様々な病気で使われているお薬になります。

はじめから抗うつ薬を飲みたくない方に対して、当院の存在を伝えるための記事です。


標準治療を否定している訳ではありません。


すでに抗うつ薬を内服中の方に何かしようということでもありませんので悪しからず。


現状当院の医療圏ではない遥か彼方の地域でもこの記事が表示されているのでしょうが、当方の望むところではございません。申し訳ございませんがご容赦ください。

一方でベンゾジアゼピン系抗不安薬では、このようになることは少ないです。

シナプスにおける神経伝達物質のうち、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンは、それぞれ気分、意欲、快楽に関係しているとされています。
シナプスにおいてセロトニン、ノルアドレナリンが少なくなると、抑うつ気分、意欲低下などのうつ症状が現れ、抗うつ薬の多くは、シナプス間隙におけるセロトニンあるいはノルアドレナリンの再取り込みを阻害して濃度を増加させ、情報伝達を正常化させる、と考えられてきました(モノアミン仮説)。しかし、モノアミン仮説では、抗うつ薬の効果が出始めるのに2週間もかかる事の説明がつきません。最近では、うつ病では神経細胞の突起が委縮しており、抗うつ薬はモノアミンを増やす事を介してBDNF(脳由来神経栄養因子)を増やし、神経細胞の突起を伸ばす作用により効果を発揮する、という考え方が主流になってきました(神経新生・BDNF仮説)。
抗うつ薬の種類としては、第一世代(三環系)、第二世代(非三環系)、第三世代(SSRI)、第四世代(SNRI)、第五世代(NaSSA)、第六世代(S-RIM)があります。

(1)三環系抗うつ薬

不安が強いときには、頓服薬として抗不安薬が使われることが多いです。

さて、図4に戻りますが、「寛解」という言葉があることにお気づきでしょうか。「寛解」という言葉は「薬を飲んではいるが、ほぼ元の状態まで回復した状態」という意味です。患者さんご自身は、「もう良くなった」と思われるでしょう。しかし、薬はこの時期以降も飲み続けていただきます。というのは、うつ病というのは極めて再発が多い病気だからです。特に、寛解後の数カ月が最も再発の危険性が高いと言われています。ですから、寛解のあと、しばらくの間は、抗うつ薬は最大量のまま飲み続けていただきます。さて、これまで、うつ病についてお話ししてきましたが、他の病気でも、「(マイナートランキラーザーや睡眠薬以外は)使うのであれば十分量の薬を使う」、という原則は変わりません。双極性障害(躁うつ病)では気分安定薬を飲んでいただきますが、気分安定薬の量も、抗うつ薬と同じように十分な量まで増量する必要があります。また、最近は、不安障害に対して、SSRIという抗うつ薬を用いることが多いのですが、その際に服用していただく量も期間も、うつ病とほぼ同様です。いずれにせよ、メンタルクリニックの薬は、少量を漫然と飲んでいるだけでは、あまり意味がありません。

抗不安薬の副作用としては、大きく以下の3つを考えていく必要があります。

ベンゾジアゼピン系抗不安薬の種類は、服用した薬の濃度が体内で薄まったことを示す「半減期」によって、短時間型、中間型、長時間型、超長時間型に分類されます。半減期が短ければ短いほど、迅速に血中濃度がピークに達し、その後、すみやかに血中から除去される薬と言えます。
不安症状に対しては、急に強まってきた不安症状に対しては、速やかに症状を改善させるべく、短時間型の抗不安薬が適しています。
また、不安症状が持続するような場合には、血液中の薬物濃度を安定に保つべく、長時間型の抗不安薬が適しています。

抗不安薬による眠気が強い場合は、以下のような対処法があります。

抗不安薬は、頓服として使われることも多いです。頓服とは、必要なときに服用するお薬です。抗不安薬は即効性があるので、「このお薬があれば大丈夫」という安心感が持てることがあります。コントロールできているという感覚は、こころの病気を治療していくのに非常に重要です。

もともとの病状が安定することで、抗不安薬を減薬しやすくなります。

③の抗うつ薬については、ケースによっては使用しますが、躁転や気分の不安定化、ラピッドサイクル化のリスクがあるため慎重に使う必要があります。

抗不安薬を十分に使っても不安がしずまらない場合、していきます。

ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、します。大脳辺縁系は記憶や情動などに関係していて、この部分の働きが抑えられることで効果があらわれます。

さらには抗不安薬は、ため、高齢者にはあまり処方したくないお薬です。

継続が8ヶ月を超えると発現率が増えてきます。強い不眠、てんかんや意識障害、知覚過敏、焦燥感など症状は人によって様々で、程度・時期・期間も個人差があります。薬のせいではなく、断薬・減薬したという心理的な要因もあり鑑別が困難です。身体依存か精神依存かは明らかにされていません。