この記事では、ハイドロキノンやトレチノインの併用について解説します。
前述のようにトレチノインはニキビやニキビ跡、しみ治療、しわ等の改善に効果が見込まれるお薬です。
トレチノインにより角質がピーリング(剥離)され、コラーゲンも増殖するので、シミやシワの改善が期待できます。特にシミにはとの併用療法が特に効果が期待できます。
さらにトレチノインは皮脂の分泌を抑え、ニキビやニキビ跡治療や脂肌の改善が見込まれます。
その他、二の腕や太もも、背中のぶつぶつ(毛孔性苔癬)などの改善も期待できます。
トレチノインとはシクロデキストリン包接トレチノインのことです。
トレチノインとハイドロキノン、2種類の薬剤を使用する外用治療です。
トレチノインは肌のターンオーバーを促進し、します。また、コラーゲン生成を促すことで、もあります。
併用して漂白作用のあるハイドロキノンを使用することで、新しい白い肌に置き換わっていきます。自宅で行うことのできる治療法ですが、肌荒れやアレルギーに注意が必要です。
しかしながら長期間使用し続けると徐々に効果が低下していきます。 3カ月使用して2週間休むぐらいの間隔が最もトレチノインの効果を出すことができます。
トレチノインやは、美容においてメリットの多いの治療薬として知られています。
洗顔、スキンケアの後、患部にトレチノインを薄く外用し、2,3分おいてハイドロキノンを重ね塗りします。日焼け対策は十分に行ってください。1日2回の外用治療を2ヶ月継続し、1ヶ月休薬、2ヶ月継続し、1ヶ月休薬を繰り返し、徐々に美白します。
※濃いシミや数の多いシミにはの方が有効です。
トレチノインは赤みなどが出現することもあるため、使用目的や生活スタイルに合わせて使い方を変える必要があります。
当院の場合は、0.1%のみ取り扱っています。そのため、いつでもすぐお渡しできる状況です。
レーザー治療後の色素沈着予防にも有効ですので、オススメします。
なお、肌の赤みを抑えて、長い時間をかけてエイジングケアを行いたい場合や顔全体のエイジングケアのためにトレチノインを使う場合は、トレチノインを他のクリームで薄めて使用する方法をお勧めいたします。
ハイドロキノンは美白効果、トレチノインは美白効果と、小じわ治療に効果があります。いずれも外用するだけの治療で非常に簡便ですが、まれにこれらの薬剤でかぶれてしまう場合があります。
話題のトレチノイン・ハイドロキノン療法を知りたい方はをご参照ください。
これらは、トレチノインの効果も比較的早く実感することができるシミです。
ビタミンA(レチノール)の誘導体です。もともと血液中にごく微量流れているものなので、アレルギー反応を起こすということがありません。
・皮膚の角質をはがす
・表皮の細胞をどんどん分裂・増殖させ、皮膚の再生を促す。
その際、表皮の深い層にあるメラニン色素を外に押し出してしまう
・皮脂の分泌を抑える
・コラーゲンの分泌を高め、皮膚の張り、小じわの改善をもたらす
・表皮内の粘液性物質の分泌を高め、皮膚をみずみずしくする
などの効果があります。
化粧品として販売されているものにも、レチノール配合のものがありますが、当院で使っているトレチノインの100分の1程度の生理作用しかありません。
しみの原因であるメラニン色素を作らせなくする漂白剤です。
しみの治療としては、トレチノインでメラニン色素を外に押し出し、ハイドロキノンで新しいメラニン色素をつくるのを防ぐのが効果的です。ハイドロキノン単独でなく、トレチノインとの併用をお奨めします。
市販されている、いわゆる美白化粧品は、このハイドロキノンに比べて成分の作用が非常に弱いものです。
必須なものではありませんが、トレチノイン、ハイドロキノンと一緒に使用することにより美白の相乗効果が得られるため、お奨めいたします。
ビタミンCローションは場合によっては少ししみる方もいらっしゃいますが、アレルギーなどの副作用がまったくないものです。
ビタミンCは直接肌に塗っても浸透しないのですが、当院でご紹介しているものはビタミンCの誘導体という形なので、効果があります。統合的な治療をお奨めいたします。
トレチノインは、強力な作用のある薬剤のため、使用すると反応性の皮膚炎が起こります。皮膚が赤くなったり、ぽろぽろと角質が取れてきますが、これは、薬かぶれなどのアレルギー反応ではなく、むしろこうした反応が出ていれば、トレチノインの効果が出ていると考えられます。適度な範囲であればまったく心配ありません。
皮は無理にむかずに自然にはがれるのを待ってください。治療を開始して1週間たってもまったく赤くならない場合は、薬の成分が作用していない可能性があります。ご相談ください。
肌の角質をとるトレチノイン治療をしているときには、ハイドロキノンはしみるためヒリヒリしたり皮膚が赤くなったりすることがあります。刺激が強い場合は、トレチノインを一時休んで、ハイドロキノンだけを使用してください。
痛みが強すぎる、血がにじんでくる、ひどくしみる、赤くなりすぎるなどの症状が出た場合は、トレチノインを中止して、診察をお受けください。(ハイドロキノンは、使用していて大丈夫です)
しみの種類によって、有効なものとあまり有効でないものがあります。
【有効なもの】
・老人性色素斑・・30歳代以降、出現してくる、比較的濃い茶色の輪郭のはっきりしたしみ。最もよく見られるしみです。
・炎症性色素沈着・・傷、やけどなどの炎症のあとにできるしみ。
【有効だが時間がかかるもの】
・そばかす、茶色いほくろ
・扁平母斑・・生まれつき、もしくは思春期に発生するしみ。薄い茶色から、かなり濃い色のものまであり、黒い毛を伴なうものもある。
【取れないもの】
・黒いほくろ、生まれつき存在する黒色のあざ
・老人性ゆうぜい・・加齢に伴い現れるいぼ。茶色からこげ茶色をしており、盛り上がっている。
・手のしみにも、トレチノイン治療は行えますが、顔と比べて皮膚の再生が遅く、また皮膚の性質としてトレチノインに対する反応が鈍い上、家事などで薬の成分が奪われやすいため、難しく時間がかかります。
トレチノインは、コラーゲン増生を促す数少ない薬ですので、しわにも効果が期待できます。目じりなどの深いしわの場合は、少なくとも3ヶ月は使用する必要があります。また、使用開始すぐは、皮剥けがひどくなることがありますので、プロペトなどの保湿剤による十分な保湿が必要です。
ニキビは、皮脂腺の機能が亢進するとともに、毛穴の入口に角質が異常に厚くなり蓋をすることによって起こります。トレチノインは、皮脂腺の機能を低下させ、角質をはがす作用があるため、ニキビ治療に大変効果的です。にきびが十分に改善した後も、引続き治療をすることによって、ニキビ後の赤みも消えていきます。
トレチノイン使用中は、紫外線の影響を非常に受けやすい状態になっています。そのため、紫外線のケアが悪いとかえってしみを作る事になりかねません。刺激の少ない、紫外線吸収剤が入っていないタイプのサンスクリーンを使ってください。当院で扱っております。
また、皮膚の角質層がはがれるため、皮膚のバリアー機能や水分保持機能がなくなった状態にもなっています。乳液や保湿剤で十分なケアをする必要があります。保湿、紫外線ケアをした上で、普段通りにメイクして結構ですが、できれば遮光用ファンデーションなどを使用してください。肌がひどく乾燥して、治療が必要な状態になった場合は、当院皮膚科でお薬を処方することもあります。その場合の治療は、保険診療の対象となる場合もございます。
治療を開始したら、まず1週間後に一度受診してください。その後は2週間に1度程度の診察が望ましいです。はじめの1ヶ月間は特に大切な時期です。薬の効き方には個人差があり、個別に反応を見ながらの治療になりますので、定期的に診察が受けられる時期に始められる様お奨めいたします。
個人差がありますので、反応を見ながらの治療になります。早い方だと、1ヶ月で効果が出るので、それ以降はご本人のご希望と状態から治療期間をお決め頂くことになります。ずっと続けて使用すると肌に耐性ができてしまい、効果が得られなくなりますので、効果が出たところで1度1ヶ月ほど治療を休止し、その後また再開する、というサイクルを繰り返すことになります。
トレチノインは、動物実験では大量投与によって奇形を生ずることが知られています。ヒトでは、トレチノイン外用との因果関係が明らかな奇形発生はこれまでありません。しかし、トレチノイン治療中は避妊を行うようにし、妊娠をご希望の方はトレチノイン治療はおやめください。ハイドロキノンは、妊娠中に使用しても問題ありません。
必ず冷蔵庫で保存してください。特にトレチノインは分解が早いので、1ヶ月ごとに新しいものをお求め下さい。
トレチノイン(レチノイン酸)とハイドロキノンなどのぬり薬をしみ治療に処方しています。老人性のしみ、そばかす、肝斑、炎症後色素沈着(きずあと、虫さされ、しっしんなどのあとのしみ)等の他、小じわ、にきび、にきび痕の赤み・色素沈着などの治療をします。
トレチノインは紫外線を吸収するので、皮膚を守る作用もあります。
トレチノイン・ハイドロキノン外用治療中は、レーザー治療を行うことができません。
ヒーライトは併用可。
黒色に反応するレーザーを照射し、ピンポイントにシミを取り除きます。
数年前より市販の化粧品にハイドロキノンを配合できるようになり、ハイドロキノン配合の化粧品を見かけるようになりました。しかし残念ながら市販の化粧品に許可されているハイドロキノンは濃度が低く、効果的な漂白効果は見込めないのが現実です。
この記事では、ハイドロキノン・トレチノインの毛穴への効果について解説します。
肌の代謝を促進してできてしまったメラニンを追い出す作用のトレチノインと新らたにメラニンをつくらせないようにする作用をもつハイドロキノンを併用することでシミを薄くする治療法です。
. 以下は基本的な使い方です。症状などにより適宜変更されます。
当院では、しみの治療として、トレチノイン・ハイドロキノン療法を行っています。
できてしまったメラニンを追い出す作用のトレチノインの上に、メラニンの新生を抑制するハイドロキノンを重ね塗りし、メラニンの塊であるシミを取り除いて薄くする治療です。トレチノイン治療薬は単体だと、ニキビやシワやタルミの改善などに使用されますが、ハイドロキノンと併用することで、美白効果が高まります。
【効果のあるシミ】 皮膚の浅い部分(基底層から表皮)にメラニン色素が異常増殖・色素沈着している以下のようなシミに効果を発揮します。(太田母斑や真皮性のシミには効きません) 肝斑 褐色のシミで、額や頬、眼や口のまわりに左右対称に現れます。 雀卵斑(そばかす)
両頬や鼻の上に褐色の小さな斑点がたくさん散在するタイプのシミです。 炎症後色素沈着 ニキビ跡の色素沈着やアトピー性皮膚炎患者の色素沈着の改善にも有効です。 日光黒子(老人性色素斑)
主に中年以降の人の顔や手の甲、前腕など日光に長時間当たる部位によく発生します。 【治療の流れ】①まずは、診療時間内に受診してください。医師がシミの診察を行い、適切な治療を選択します。
↓②本治療の適応と判断されたら、ハイドロキノンクリーム、トレチノインクリームを濃度を選んで処方します。
↓③ご自宅で、気になるシミに1日1~2回、クリームを塗布していただきます。治療は2~6週間ほど継続します。途中、肌が赤くかさかさする現象が現れ、次第にシミが薄くなってきます。
【治療を受けられない方】妊娠中、授乳中の方
【料金について】
【もっと詳しく】トレチノインとは?
トレチノインとはレチノールやレチナールと同じくビタミンAの誘導体で、ビタミンAの活性本体です。生理作用はレチノールの100倍もあり、ニキビ、しみ、しわ、そばかすなどに有効です。米国ではまず、難治性ニキビの治療薬として認知されました。その後、シミやシワなどの紫外線による皮膚の老化にも効果が認められることがわかり、現在までに多くの患者さんに皮膚の若返り治療薬として使用されています。 トレチノインの皮膚に対する作用
① 角質をはがす② 表皮の細胞分裂を促進し、皮膚の再生を促す
③ 皮脂腺の働きを抑え、皮脂の分泌を抑える④ 真皮のコラーゲンの生成を促し、タルミや小ジワを改善する
⑤ 表皮内でヒアルロン酸などの分泌を高め、皮膚をみずみずしく保つ お肌に塗布することで、古くなった角質をはがし、表皮の細胞分裂を急速に早めて新しい皮膚を再生します。その際、表皮の底に沈着したシミの原因(メラニン色素)までもぐんぐん浮き上がらせてはがすだけでなく、ハリや潤いのもととなる真皮層のコラーゲンやエラスチン線維を刺激するので、生成が高まり短期間でしみやシワの目立たない弾力のあるみずみずしい素肌へと生まれ変わらせるのが特徴です。
ハイドロキノンとは? ハイドロキノンとは、しみの原因となるメラニン色素をつくる細胞(メラノサイト)の数を少なくする美白剤です。数年前から市販の化粧品へのハイドロキノン配合ができるようになり、ハイドロキノン配合の化粧品が発売されるようになりましたが、市販化粧品に許可されているハイドロキノン(医薬部外品)の濃度は低く、効果的なしみ治療は期待できません。また、知識のないまま使用することによりお肌に悪影響を与える恐れもあります。
皮膚科専門医に基づく美肌メンテナンス。健康で美しい肌へ導きます。
当院では、自治医科大学形成外科教授(前東大形成外科講師)吉村浩太郎先生のトレチノイン療法に従い治療を行っております。
簡単な治療法は当ホームページでも説明しておりますが、もあわせて御覧下さい。
市販で買えるおすすめハイドロキノンクリームも合わせて紹介します。
日本の美容領域では、東大の吉村先生が熱心に研究され、広く使用され始めました。同時期にアメリカのDrオバジのトレチノインハイドロキノンの治療システムが日本にも入ってきました。
使用開始時のトレチノインやハイドロキノンの塗り方についてお伝えします。
ハイドロキノンはシミの原因であるメラニン色素を作る酵素の働きを弱め、さらにメラニン色素を作る細胞の活性を抑えてくれます。そのためシミを薄くし、新しくできるシミを予防してくれるのです。
3.ハイドロキノンを、できるだけ広い範囲に伸ばして塗りましょう。
トレチノインはビタミンAの誘導体で、米国ではしわやにきびの治療薬として使用されています。皮膚の角質をはがし、表皮の細胞を分裂させたり、皮脂の分泌抑制や、真皮のコラーゲンの分泌を高めるなどの作用があります。
また、ハイドロキノンとトレチノインを使用する際には、必ず休薬期間を設けます。
現在ではオバジ先生はトレチノインハイドロキノン療法を使わない方法にシフトしており、当院でもオバジシステムは取り扱いをやめております。
しかし、ハイドロキノン単独による治療では、効果を得るのに時間がかかります。
トレチノインはビタミンAの誘導体で生理作用はレチノールの100倍もあり、ニキビ、シミ、シワ、そばかすなどに有効です。米国ではまず難治性ニキビの治療薬として認知されました。
肌に塗布することで古い角質が剥がれやすくなり、皮膚の再生が通常の2倍のスピードに早まってきます。表皮細胞の分裂、増殖が活発になると、メラニンは新しい細胞と共に皮膚の表面へ上がっていき、古い角質と共に剥がれ落ちます。メラニンを浮き上がらせるだけでなく、ハリや潤いの元となる真皮層のコラーゲンやエラスチン線維の生成を高めるので、短期間でシミやシワの目立たない弾力のあるみずみずしい素肌へと生まれ変わらせるのが特徴です。
トレチノインはします。毛穴の詰まりやニキビの予防に効果があります。
ハイドロキノンはメラニンを生成する際に関係するチロシナーゼ酵素の働きを抑えることでメラニンが生成されないよう働きかけ、新しいシミへの予防が期待できます。また、メラニン色素を生成するメラノサイトの活動を弱める働きもあり、現在出来てしまったシミを薄くする効果も期待できます。米国では美白効果が得られる医薬品として認められ、一般的な美白剤として使用されています。