慢性腎臓病の治療薬フォシーガについて考える【腎臓内科医が解説】


DAPA-CKD試験の日本の治験統括医師であり、日本腎臓学会理事長の柏原直樹氏は次のように述べている。
「慢性腎臓病患者さんで、2型糖尿病合併の有無に関わらず、腎不全への移行抑制、心血管イベントおよび全死亡に対するダパグリフロジンの有効性が示されました。慢性腎臓病患者さんを対象としたこれまでの試験の中でも画期的な試験であり、ランドマークとなるものです。今回の承認は日本の多くの慢性腎臓病患者さんにとって大きな希望となります」。


AZ SGLT2阻害薬フォシーガ 慢性腎臓病治療薬として優先審査品目に指定 ..

① 本製剤については、抗ウイルス薬の投与が全てのA型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療に必須でないことを踏まえ、本製剤の使用の必要性を慎重に検討した上で、A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の発症後の治療を目的として使用した場合に限り算定できる。

“DAPA Care”は、フォシーガの心血管、腎、臓器保護作用を評価する一連の臨床プログラムです。終了済みおよび進行中の試験を含め35,000例以上の患者さんを対象とする35件以上の第IIb/III相試験から構成されており、フォシーガはこれまでに250万患者年以上に処方されています。またフォシーガは、現在、2型糖尿病合併の有無に関わらず、駆出率が保たれた心不全患者さんを対象として有効性を評価するDELIVER第Ⅲ相試験および急性心筋梗塞(MI)または心臓発作発症後の非2型糖尿病患者さんを対象とした第Ⅲ相DAPA-MI試験が進行中です。DAPA-MI試験は、この種の試験では初めてとなる適応症追加を目的としたレジストリに基づく無作為化比較対照試験です。

ということが発表されました。この研究結果をうけて、2021年8月にフォシーガ®は「慢性腎臓病(未

フォシーガは、米国および欧州連合でも2型糖尿病合併の有無に関わらず、CKDの治療薬として承認を取得しており、現在世界のその他の国でも審査が進行中。

腎臓病とは腎臓の機能が急激に低下し、老廃物がうまく排出されなくなった状態のことです。
腎臓は、毎日150リットルもの血液を濾過し、尿をつくっています。
しかし、腎臓が悪くなると濾過できる血液の量が減るため、尿中に排出できなくなった老廃物が体内にたまってしまいます。
腎臓病が進行し重症になると、老廃物を排出するために透析が必要になることもあります。

腎臓病)慢性腎臓病(CKD)の治療(前編) | 亀田グループサイト

フォシーガは、米国において、成人2型糖尿病における血糖コントロール改善のための食事および運動療法の補助療法として承認され、また、第Ⅲ相 CVアウトカム試験の結果に基づき、標準治療への追加療法で、成人2型糖尿病における心不全入院および心血管死のリスク低下の適応 *を取得しています 12。また、フォシーガは第Ⅲ相 、第Ⅲ相 試験の結果に基づき、2型糖尿病合併の有無に関わらず、 、および として承認された最初のSGLT2阻害剤です 1,13

*)2型糖尿病患者を対象とした臨床試験(D1692C00005試験、D1692C00006試験及びD1692C00012試験)、1型糖尿病患者を対象とした臨床試験(MB102229試験、MB102230試験及びD1695C00001試験PartB)、慢性心不全患者を対象とした臨床試験(D1699C00001試験及びD169CC00001試験)、慢性腎臓病患者を対象とした臨床試験(D169AC00001試験)の重篤な副作用の合算により算出した。

フォシーガは慢性腎臓病の患者において、2型糖尿病の有無にかかわらず

近年、慢性腎臓病(CKD)に対して、SGLT2阻害薬(ジャディアンス錠10mg、フォシーガ錠10mg)が使用できるようになりました。

日本でのフォシーガの承認された効能または効果は、「2型糖尿病」、「1型糖尿病」、「慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)」、および「慢性腎臓病(ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く)」となった。


フォシーガ錠10mgの効果・効能・副作用 | 薬剤情報 | HOKUTO

フォシーガを使用するかどうかは、腎臓病の進行具合や副作用のリスクを踏まえた医師の判断によって決まるため、腎臓病であれば誰でも適応されるというわけではないのです。

ダパグリフロジン、日本で初めて慢性腎臓病に承認取得/AZ・小野

フォシーガの有効性が期待されているのは、腎臓病や心不全だけではありません。

慢性腎臓病患者を対象にフォシーガの有効性と安全性を検討したDAPA‐CKD試験

また、eGFRの数値が25mL/min/1.73m2未満の人も、フォシーガを飲むことで一時的に腎機能が低下するリスクがあるため飲むことができない場合があります。

○慢性腎臓病ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く。 5

腎臓病の中で最も重篤である末期腎不全の人や、人工的に血液の老廃物を取り除く透析を行っている人などが、フォシーガの適応外となります。

「フォシーガ」が慢性腎臓病治療薬として欧州で承認 2型糖尿病の有無に関わらずCKDの適応をもつ初のSGLT2阻害薬に ..

腎臓病がかなり進行してしまっている場合はフォシーガを飲むことができません。

とされているので、使用に当たっては十分留意すること。 ② 慢性腎臓病

ただし、これは一過性であり、フォシーガを飲み続けていれば腎臓病の進行を抑制することができるということが分かっています。
不安に感じた人も、安心して飲み続けてください。

糖尿病の薬であるフォシーガは、慢性腎臓病の治療でも使用されています。フォシーガの腎臓への効果をわかりやすく解説しています。

腎機能検査の項目である(体に不要な老廃物)と(老廃物を尿へ排出する能力)の数値が、フォシーガの飲み始めの初期に一時的に悪化することがあるのです。

[PDF] 慢性腎臓病(CKD)の新しい治療 SGLT2 阻害薬について

9.1.4. 1型糖尿病を合併する慢性心不全患者及び慢性腎臓病患者:ケトアシドーシスを起こすおそれがある(1型糖尿病を合併する慢性心不全患者及び1型糖尿病を合併する慢性腎臓病患者を対象とした臨床試験は実施していない)〔7.3、8.6参照〕。

フォシーガの腎保護効果-慢性腎臓病38人の解析から考える治療戦略

血糖値の高い方がフォシーガを服用すると、尿量が増えて脱水症状があらわれることがあります。糖尿病の治療としてフォシーガを服用する場合は、脱水予防のためにこまめに水分を摂取するようにしてください。
ただし、アルコール摂取は水分補給になりません。また、糖分を含む清涼飲料水は血糖コントロールを悪化させるため、避ける必要があります。
なお、心不全や腎臓病がある場合は過剰な水分摂取で症状が悪化することもあるため、診察時にご相談ください。

慢性腎臓病の進行を抑えるため食事療法や運動療法などを行っても、腎機能の低下が止められない場合がある。その時は薬での治療が必要となってくる。

腎臓は障害が進む前に「尿の異常」としてサインを出します。例えば、糖尿病性腎症では腎臓機能が低下する前に、尿中に糖分や蛋白(アルブミン)が漏れ出します。特に尿蛋白が多い場合は、腎臓の機能低下が急速に進むことが知られています。

7.17.1 本剤はインスリン製剤の代替薬ではない。 · <慢性心不全、慢性腎臓病>

腎臓の負担を減らし、保護する効果のあるフォシーガですが、フォシーガを飲み始めた段階で一時的に腎機能が低下することもあります。

SGLT2阻害剤フォシーガ、慢性腎臓病治療薬開発でFDA ..

高齢の方においては、副作用の一つである脱水症状(口渇など)の自覚が乏しい場合があります。そのため、高齢の方へフォシーガを使用する場合は、症状の変化や副作用の発現などに注意しながら、慎重に治療を進めていきます。

慢性腎臓病患者に対するダパグリフロジン | 日本語アブストラクト

eGFRが25mL/min/1.73m2未満の患者を対象とした臨床試験は実施していません。
なお、重度の腎機能障害患者又は透析中の末期腎不全患者への投与について用量調節の設定はありません。

アストラと小野薬、慢性腎臓病薬「フォシーガ」 厚労省から承認取得

SGLT2阻害薬は、糖尿病治療において腎臓の保護にも効果が期待できる重要な薬です。
主な効果
・腎機能の保護と腎症の進行抑制
・体重減少と血圧低下による腎臓や心臓への負担軽減
・心血管疾患リスクの低減
使用時の注意
・ 脱水に注意:水分補給を普段より500mLほど多めに行いましょう。
・尿路感染症・性器感染症のリスク:症状が現れた場合は早めに受診してください。
・正常血糖ケトアシドーシス:全身のだるさや吐き気などがあれば医師に相談してください。

アストラゼネカ(大阪市北区、ステファン・ヴォックスストラム社長)と小野薬品工業は、慢性腎臓病治療薬「..

フォシーガにより腎臓病の治療は格段に進歩したと考えており、当院でも積極的に使用しております。

フォシーガ錠10mg(アストラゼネカ株式会社)の基本情報・副作用

また、本剤投与中にeGFRが低下することがあり、腎機能障害が悪化するおそれがあります。

フォシーガ錠 5 mg、同錠 10 mg_アストラゼネカ株式会社_審査報告書

結果として、フォシーガを服用すると血液中へ再吸収される糖が減少するため、血糖値が低下します。

「フォシーガ」、CKDの適応追加 国内初、糖尿病合併の有無問わず

アルドステロンの働きを抑えることで降圧効果を発揮するミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬も、2つの薬剤が開発を進めています。2019年に高血圧症治療薬として発売された第一三共の「ミネブロ」(エサキセレノン)は、糖尿病性腎症への適応拡大に向けたP3試験を実施中。バイエル薬品の「BAY94-8862」(フィネレノン)は、2型糖尿病を合併するCKDを対象とした2本のP3試験を終え、今年7月に米国で承認を取得しました。今年9月には糖尿病を合併していないCKDでP3試験を始めています。